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【取り組み】持続可能な開発目標(SDGs)より「SDGsワークショップレポート(2019.6.2)」
【取り組み】持続可能な開発目標(SDGs)より転載
2019年5月30日(金)〜6月2日(日)に滋賀県で開催された「全国ネイチャーゲーム研究大会 2019 in 滋賀」において「ネイチャーゲーム×SDGsワークショップ」を実施しました。大会3日目に全参加者が参加する「全体会」の中でSDGsのアクティビティを実施しました。内容は「SDGs版〈この人を探せ〉」と「SDGs版〈ディスカバーウォーク〉」の2つです。
ネイチャーゲーム実践を担当した井上満常務理事によるレポートを掲載します。
全国ネイチャーゲーム研究大会2019in滋賀
SDGsワークショップレポート
SDGsって何?
アクティビティを始める前に、〝SDGsとは何か〟についてどの程度知っているかグーチョキパーで手を挙げてもらうことにしました。「初めて聞いた方」はグー、「よく分からないけど聞いたことがある人」はチョキ、「説明できる人」はパー。その結果、ほとんどの人がチョキでパーはちらほら。パーを挙げた方にSDGsを説明してもらいました。
SDGs版〈この人を探せ〉
その後、〈この人を探せ〉の項目を一つ一つ読み上げて、アクティビティ開始。100人を超える参加者が入り乱れての「この人を探せ」は圧巻!
〈この人を探せ〉SDGs版の項目
1,普段からエコバッグを持っていますか
2,水を汚さない工夫をしていますか
3,食品ロスを減らす工夫をしていますか
4,野菜や果物は旬のものや地元で獲れたものを食べるよう意識し ていますか
5,下水の行方を知っていますか
6,LGBTとは何かを知っていますか
7,3Rとその意味を知っていますか
8,環境に配慮したマークを一つ以上知っていますか
9,年齢、性別、立場に関係なく、さん・くん・愛称などで呼ぶよ うにしていますか
10,水筒を持ち歩くなどしてペットボトルを減らすようにしてい ますか
11,スーパーやコンビニで割り箸を受け取らないようにしています か
12,自然災害被災地への支援活動に関わったことがありますか
13,自治会や職場などで意識的にゴミ拾いをしたことがありますか
14,〝もったいない〟が口癖の人
15,打ち水や風鈴、グリーンカーテンなどで暑さをしのいだことが ありますか
16,フェアトレードとは何か知っていますか
項目がある程度埋まってきたところで、8~10人でグループを作り、それぞれの項目についての意見交換をしました。
「フェアトレードって何ですか?」
「なんでスーパーやコンビニで割り箸もらっちゃいけないの?」
「いやいや割り箸は間伐材で作っているからなくちゃ困るのよ、外国産のものはダメだけどね」
「呼び名にクンをつけるのはおかしいよ、今は学校でも男女関係なく〝さん〟で呼ぶから。クン呼びは上司が部下に対して使ったりすると、上から目線だよね」
「今は3Rより5Rですね」
「5Rってなんですか?」・・・・
こんなやりとりを、メンバーを代えながら3回実施。
日常の行いが白か黒かではなく、見方によっては白になったり黒になったり、立場や考え方でいろいろ変わることも様々な参加者とのやりとりの中で気づいたようで、そのこと自体、とても意味のある活動だったと思います。
SDGs版〈ディスカバーウォーク〉
二つ目の活動は「SDGs版〈ディスカバーウォーク〉」。4~5人グループに分かれてカードに書かれた項目を探しました。
〝ダンゴムシ〟、〝ハイブリッドカー〟、〝LED照明〟などそのものを探す項目もありますが、〝地域の繋がりが見えるもの〟や〝きれいな水を作り出すものや水をきれいにする工夫〟等の項目はそれぞれの視点が違うことで、同じグループ内でも「なるほど、そう言う見方もあるね」と新たな気づきに繫がる場面もあったようです。
現地の情報を元に16の項目を作りましたが、自動販売機の省エネモードを探したグループもあって、人の暮らしが環境に負荷を与えるマイナス面ばかりでなく、負荷を最小限に抑える工夫などにも気づく取り組みにもなりました。
ワークショップの終わりに
ワークショップの最後は下記のメッセージを伝えて締めくくりました。
*・ 南米に伝わる話で、『ハチドリのひとしずく』という物語がある。森が火事になったとき、動物たちはみな逃げたがハチドリは水のしずくを一滴ずつ運んでは火の上に落として行った。動物たちは〝そんなことして何になるんだい〟と言って笑ったが、ハチドリは〝私は私にできることをしているだけ〟と答えた。私達も、大きなことはできないが、できるところから取り組んでいきましょう。
・ SDGsの取り組みはシェアリングネイチャーの考え方そのもので、30年以上も前から私達が取り組んできたことは地球の未来を考えるSDGsと同じであること。
・ グローバルな視点で地球の未来を考えなければいけないが、しかし、ネイチャーゲームをはじめとしたシェアリングネイチャー活動を地域で地道に続けることで、シェアリングネイチャーの目的である〝自然を尊重し自然と共生する社会の創造〟に近づけるし、それはSDGsと直結するものであること。
・ 〝誰一人取り残さない〟というSDGsのフレーズがあるが、誰一人は人間だけでなく、地球に住む生き物全てを指すのであって、人間だけの持続はあり得ないこと。その部分はシェアリングネイチャーの考え方として持っていなければならない視点で、そのことを意識しながらSDGsにも取り組んでいきましょう。
当日の実践・報告
井上 満(いのうえ みつる)
・公益社団法人日本シェアリングネイチャー協会 常務理事
・神奈川県シェアリングネイチャー協会 理事長
・グリーン相模原シェアリングネイチャーの会 運営委員長
・ネイチャーゲームトレーナー
ネイチャーゲームの仲間はみんな地球の未来を考えていて、それぞれの地域でできることをやっているはずです。私も畑では農薬や除草剤を使わないようにしたり、雨水をためて野菜の水やりに使ったりしています。たま~に散歩がてらゴミ拾いもしています。〝わたし〟にできることはたかがしれていますが、そんな〝わたし〟が増えていけば地球の未来は今よりも明るくなるはずです。地球を守る〝わたし〟なのか、地球を壊す〝わたし〟なのか・・・・。SDGsに取り組むことはまさに自分自身の生活のありようが問われているのだと思います。同じように私達がずっと行ってきたネイチャーゲームも、私達一人一人の生き方と無縁ではなく、〝自然との共生〟を〝わたし〟なりの方法で地道に実践していく中で初めて価値ある活動になりうるのだと思います。
【取り組み】持続可能な開発目標(SDGs)はこちらから
▼
https://www.naturegame.or.jp/about_us/action/sdgs/
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