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イノッチファームでシェアリングネイチャー No.2 <犯人は誰だ>(2019.12.22)

イノッチファームでシェアリングネイチャー No.2 2019.12.22


<犯人は誰だ?>

先日畑に行った際、"カマキリの卵置き場"を何気なく見てみると、置いたはずの6つの卵のうが一つもない!写真のような場所に確かに6つ並べて置いといた。いったいどこへ行ったのかとあたりを探してみると・・・・・。無残な形になって一つだけ見つかった。


食いちぎられたのか引き裂かれたのかは定かではないが、とにかくこんな状態で落ちていた。犯人は誰だ?現場を見てないので何とも言えないが、こんないたずらをするのはあの"全身真っ黒"なヤツに違いない。何しろ奴らは毎日畑周辺を飛び回っては柿の実を食べたり、野菜をつついたりしていたずらし放題。一時、ネットが張ってあるブルーベリーの囲いに入りこんで痛い目にあっている。それ以来、"あの畑は危険"と学習していてあまり近寄らなかったが、最近仲間の誰かが"安全宣言"を出したらしくまた現れ始めた。しばらくまたヤツらとの攻防戦が続きそうだ。


さて、ではなぜカマキリの卵のうなどを集めていたかというと、春先に卵から孵化した彼らはイノッチファームにとって重要な働き手になるからだ。無農薬栽培をしているので、野菜にはたくさんの虫がやってくる。少しぐらいは食べてもいいが、全滅はごめんだ。そこで、"肉食"のカマキリに虫退治の仕事をしてもらっているのだ。資料によると一つの卵のうから300匹の子カマキリが誕生する。しかし、自然界では300匹の子カマキリが親になれるのはたった1匹。299匹はほかの肉食動物の餌になってしまうのだ。いっぱい働いてもらうにはもっともっと卵のうが必要。冬休みの間草原にでかけてもっとたくさんの卵のうを集めてこないと・・・・。今度は小屋に保管しておこう。

以前山形の養蜂家を訪ねた際、ミツバチ以外に、"アシナガバチ"の飼育もしているという話を聞いたことがある。カマキリと同じように、ハチに虫退治をしてもらおうという算段だ。待ち伏せ型のカマキリより、自由に飛び回り行動範囲の広いハチの方が効率よく虫を退治してくれるかもしれない。無農薬で安全な野菜を虫が食べその虫をカマキリやハチが食べ、さらにトカゲや鳥がそれを食べる。小さなイノッチファームでも自然界の厳しい繋がりが日夜繰り返されている。


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