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イノッチファームでシェアリングネイチャー No.14<たい肥の発酵熱>(2020.02.21)
イノッチファームでシェアリングネイチャー NO14
〈たい肥の発酵熱〉
化学肥料を使わないイノッチファームは、知り合いの養鶏所からの発酵鶏糞と近所のふれあ
い動物園からのたい肥の元を肥料として野菜を育てている。
鶏糞はすでに発酵済みなので問題ないが、動物園からのいただき物はその日に園舎を掃除し
て出た糞やおがくず、干し草、食べ残しの野菜くずなどでそのままでは使えない。
しばらく放置してたい肥にしてから畑に入れる。驚くのはこの時の発酵熱!畑に運び込まれた日はなんと70度以上にもなっていた。手を入れたら熱くて10秒も持たなかった。
目に見えないほどの微生物が有機物を分解する際に出す熱でこんなにも高温になる。
太陽熱で温められたわけでもなく、ガスや薪が燃えているわけでもなく、"分解"という過程の中で出る熱エネルギー、ただただ驚くしかない。
今はいろいろな研究が進んでいてこの熱を温室用に使ったり温水に変換したりして利用しているところもあるようだ。
微生物による発酵の過程は日を追うごとに弱まり、発酵熱も下がっていく。
多分夏ころには左のようなたい肥となって野菜つくりに貢献してくれるはずだ。
キムチ、納豆、ヨーグルト、チーズ、ビール、日本酒・・・。発酵食品にはずいぶんお世話になっている。
人間にとって有益なものを発酵と呼び、有害なものを腐敗と呼ぶらしいが、腸内細菌を含め、
目に見えない多くの生き物によって生かされているのは間違いないのだ。
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