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イノッチファームでシェアリングネイチャー No.88〈クリの戦略〉(2020.08.8)
イノッチファームでシェアリングネイチャー NO88
〈クリの戦略〉
今年もクリがたくさん実をつけた。
このクリの木は以前栽培していたクリの木から落ちた実から発芽したものでいわゆる"実生"。
いつの間にかこんなに大きくなって、毎年かなりたくさんの実をつける。
もちろん消毒もしないから虫くいも多いけど、家で食べる分くらいは十分収穫できる。
でも収穫する前にかなり多くの実が落ちてしまう。調べてみると"生理落下"といってクリ自身が落としているとのこと。
栄養不足や、水不足、風通しの悪さなどで十分な栄養が行きわたらず、大きなクリの実になりそうもない個体はクリ自身がその実を落としてしまうらしい。
よく見ると2~3個まとまって実がついている場所は、枝についているときにすでに茶色くなっていて今にも落ちそうだ。これまでに50個くらいの実が落ち、最終的には毎年トータル200個くらいの未熟な実を拾っている。
その分、最後まで枝に残ったクリは大きくてズッシリと重い。
摘果といって大きな実を生らせるために意図的に実を摘み取ってしまうこともあり、桃やブドウ、リンゴなど多くの果物で行われている。
クリはその作業を自分で行っているわけだ。
いや、クリに限らずどの果実にもそうやって生き残るための戦略が組み込まれているに違いない。
でも人に食われるための生き残りではネ。
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