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イノッチファームでシェアリングネイチャー No.126〈アケビ〉(2020.10.7)
イノッチファームでシェアリングネイチャー NO126
〈アケビ〉
畑のフェンスに絡ませたアケビがパックリ口を開けていた。すでに何日か前に開いていたようだが気づかなかった。
子どもの頃は近くの山でよく採って食べたものだが、近ごろほとんど見かけない。"懐かしいあの味をもう一度"と思いフェンスに絡ませておいた。
花が咲いたのは4月中旬、あれからちょうど半年、ようやく実が割れて食べごろになった。柔らかい果肉部分を口に入れ上あごと下あごで押しつぶして甘い汁を飲み込む。
そして口に残ったたくさんのタネを思いっきり"プーッ"と吐き出す。これがたまらなく楽しい。何十年ぶり?に早速やってみた。
子どもの頃はもっと甘く感じたが、今日のアケビはそれほどでもなかった。
味はともかく、汁を吸った後の"プ~ッ!"は何とも言えない爽快感!2度3度と遊んでしまった。
畑に植えたアケビは三葉と五葉の2種類。三葉の方はやっと口が開き始めたばかり。
だが、すでに誰かがつついた跡がある。この食べ方だと鳥だろうか?いつ口が開くかずっと見張っていたのだろう。ホントに油断ならない。
高校生の頃、何も食べずに家から丹沢の山まで往復歩くという無茶なことをした。
その時山道に落ちていた泥付きのアケビを拾ってむしゃぶりついた。それほど腹が減っていたのだ。
あま~い果汁が口中に広がり、涙が出るほど旨かった。腹が減っていれば落ちているアケビもごちそうになる。
50年前のほろ苦い思い出がジュワッと甦った。
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