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イノッチファームでシェアリングネイチャー No.152-31〈夕暮れ時〉(2021.1.14)
イノッチファームでシェアリングネイチャー NO152-31
〈夕暮れ時〉
もうすぐ日が沈むという時間帯、公園を散歩した。西日を浴びたメタセコイアとシルエットになったメタセコイアが対になって向かい合っている。見る場所によって陽になったり陰になったり、表と裏は状況次第でいくらでも変わってしまう不思議な光景だ。こうしてみるとメタセコイアはどれも見事な円錐形を成している。葉がついている時にも円錐形であることは分かるが、葉が落ちたこの時期はより鮮明に尖り具合が見えてくる。
1本の木をじっと見ていると、葉緑素を抜き取った時に透けて見える葉脈にそっくりだ。1枚の葉の葉脈と木全体の枝ぶりが相似形であることが面白い。花も実も葉も脱ぎ捨て、全ての飾りをそぎ落としてあるがままの姿で冬空に立つ姿は、一切の無駄をそぎ落とした修行僧のようで見ていてすがすがしい。人間もこうやって毎年リセットしながら生まれ変われたらどんなにいいことだろう。
あちこち写真を撮っているといつの間にか日が沈み、どんどん寒くなる。沈んだ日の向こうは真っ赤に燃えてくる。夕日に炙り出された木の枝が1日の終わりを惜しんで手を振っているようだ。夕暮れ時は何か寂しさを伴うものだが明日も必ず日は昇ることが約束されているので、一時の寂しさは希望に代わる。夕焼けは明日の晴れだけでなく希望をも連れてくると思いたい。
▶PDF版をダウンロードする 2021.1.14 NO152-31 夕暮れ時.pdf
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