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イノッチのシェアリングネイチャー No.152-68〈一滴の水〉(2021.3.2)
イノッチファームでシェアリングネイチャー NO152-68
〈一滴の水〉
久しぶりの雨でぱさぱさの畑の土が少し落ち着いた。空気中のほこりも洗い流されて透明度が増した感じだ。大きく2 度3 度と深呼吸すると新鮮な空気が体中に染みわたるようでシャキッとする。生き物にとって水はなくてはならないもので、芽吹き時の新芽や草花のタネもきっと待ち望んでいた雨に違いない。
日本にいると水のありがたみはあまり分からないが、海外に行くと水がどれほど貴重なものか思い知らされる。安心安全な水が蛇口からあふれ出てくる国は稀なのだ。
考えてみれば雨の一滴はやがて川となり海に注いでまた雨を降らす。
固体、液体、気体 と姿形を変えて旅を続ける、その途中の姿が一滴の雨水なのだ。
凶弾に倒れた中村哲さんが、「百の診療所より 1 本の用水路を」と、干ばつで苦しむアフガニスタンの農民と自力で用水路を作った話は有名だ。
時として洪水や津波、雪崩で人の命も奪ってしまう水だが、水がなければ生きてはいけない。一滴の雨水、その一粒一粒は命を支えるなくてはならない一粒。さっき流したトイレの水がどれほど貴重なものか改めて考えてみる。
▶PDF版をダウンロードする 2021.3.2 NO152-68 一滴の水.pdf
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