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イノッチのシェアリングネイチャー No.152-105〈キンラン発見〉(2021.4.17)

イノッチファームでシェアリングネイチャー NO152-105

〈キンラン発見〉

相模原公園の散歩コースでキンランを見つけた。今にも雨が降りそうなどんよりとした曇り空だったが、黄色い花が"ここにいますよ"と呼んでいた。"ボーッ"と歩いていたのでは気づかないが"何かあるかもしれない"とそこに気持ちを向けていると結構目に入ってくる。一つ目はすぐ足元に咲いていたが、二つ目は10mくらい先の林床に咲いていた。これを見つけた時にはさすがに嬉しかった。歩きながら4つ見つけ、なんだか自分だけのお宝を発見したようで気分がいい。

この場所は、ササや灌木が生い茂っていて長い間藪のままだった。2,3年前から下刈りをし明るい林床が見渡せるようになった。クヌギやコナラなどの林は冬場、葉が落ちるので日が差し込む。明るくなった林に元々あったキンランが咲き出したというわけだ。かつて、薪炭材として活用されていたクヌギやコナラの林は、きれいに手入れされ"里山"として管理されていた。下草のない明るい林には春になるとキンランを始め、ギンランやカタクリ、シュンランなどが当たり前に咲いていた。人の営みに適応しながら長い間生き延びてきた花たちだ。だが、いつの日かそんな生活様式が変化し、やがて里山は荒れていった。

人を信じて住む場所を見つけた花たちと、もう一度信頼関係を取り戻したいと思う。

▶PDF版をダウンロードする 2021.4.17 NO152-105 キンラン発見.pdf

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