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自然を楽しむ・自然から学ぶの記事一覧

イノッチファームでシェアリングネイチャー No.152-48〈やあ、こんにちは!〉(2021.2.4)

イノッチファームでシェアリングネイチャー NO152-48

〈やあ、こんにちは!

野山の木々が葉っぱ落としたこの時期、冬芽に守られるようにかわいい顔が寒風にさらされている。葉が落ちた跡で葉痕と呼ばれる。顔に見えるつぶつぶは水分や養分が通った道の跡、言わば血管の跡だ。このほんわかした顔を森や公園の中で見つけると、お地蔵さんに会ったようで、思わず「こんにちは、今日もいい天気ですね」などと声をかけたくなってしまう。木の種類が違えば当然顔も違うが、同じ木でも個性があって一つとして同じものはない。人の顔だって違うのだから当たり前なのだが。ウサギに見えたり、ヒツジに見えたり、おサルに見えたり。泣いた顔、笑った顔、困った顔、・・・・。見え方も千差万別、なんでもありだ。

顔だけでなく、自然の造形物を何かの形に見立てるのは人の意識、「あっ、こんな ところにヒツジの顔があった!」と思った瞬間、それはヒツジとしてそこに存在する。気づかなければ、ただの木。同じように足元のアリやダンゴムシも「そこにいる」ことに気づかなければ、存在しないも同じこと。そうやって今までにもそのものの存在に気づかずやり過ごしてきた命の数々。幸せの物差しは人それぞれに違うが、散歩道で偶然見つけた顔に見えるものや、葉っぱの裏に隠れていた小さな虫などを見つけた時、幸せ度数は跳ね上がる。同じ命あるもの同士としてシンパシーを感じるのかもしれない。

▶PDF版をダウンロードする 2021.2.4 NO152-48  やあ、こんにちは.pdf

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イノッチファームでシェアリングネイチャー No.152-47〈春を食す〉(2021.2.3)

イノッチファームでシェアリングネイチャー NO152-47

〈春を食す

君がため 春の野に出でて 若菜摘む 我が衣手に 雪は降りつつ 〈光孝天皇:百人一首より〉

虹菜苔、菜の花、ブロッコリー、スティックセニョール、万葉集に歌われていた若菜とは似ても似つかない野菜たちだが、春になれば外来種だろうがF1種だろうがちゃんと花を咲かせる。

顔を出し始めた若い蕾は柔らかくて美味しい。ほろ苦い菜の花は大人の味、お腹の中がスッキリきれいになりそうだ。今シーズン初めて栽培した中国野菜の紅菜苔(右写真)はクセがなく生でもいける。そのままポキッと折って畑で食べると春の味が口いっぱいに広がる。冬野菜が少なくなるこの時期、董立ちの野菜を食べられるのは何ともありがたい。これから暖かくなるにつれグングン董が立ってくるので野菜不足の心配はしなくて済みそうだ。

ブロッコリーとスティックセニョールは茹でてポテトサラダに添えて食べる。紅菜苔と菜の花は明日の味噌汁になりそうだ。日の光、雨、土、気温、自然の恵みがあってこその春の味、『いただきます』の感謝の気持ちは自然と口から出てくる。今まさに伸びようとしている野菜のエネルギーは大地の力そのものだ。

▶PDF版をダウンロードする 2021.2.3 NO152-47  春を食す.pdf

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イノッチファームでシェアリングネイチャー No.152-46〈ごちそうゲットだぜ!〉(2021.2.1)

イノッチファームでシェアリングネイチャー NO152-46

〈ごちそうゲットだぜ!

田んぼの脇道を散歩していたら、ジョウビタキ(メス)が杭の上にチョコンと止まっていた。

しばらく様子を見ていると、田んぼの方に行ったり来たりしている。遠くて良く見えないのでカメラを双眼鏡代わりにして見ていると、どうやらエサ探しをしているようだ。

木の枝にとまったところを更にズームアップして見てみると、虫をくわえている映像が目に入った。急いでシャッターを切る。連写だったので、いろんな向きの顔が撮れた。

ジョウビタキやルリビタキは冬鳥でキビタキやオオルリは夏鳥、季節限定の鳥だ。あくまでも個人的見解だが、ヒタキ科の鳥は総じて歌もうまいしカワイイので、ついつい追っかけの対象になる。新緑の頃に聞くキビタキや登山中に聞くオオルリの歌声などは耳だけでなく全身の皮膚から入り込み、体中に染み渡っていく。

彼らは寒い国から、暑い国から逃れて日本に来るわけだが、いつまでも"適地"として選ばれるかは分からない。気候が合わなくなるかもしれないし環境が変わってしまうかもしれない。

ジョウビタキやキビタキが"幻の鳥"にならないよう、今自分にできることに取り組もう。ささいなことでもやらないよりやった方がいい。まずは家でもできる温暖化防止対策!ストーブを弱にする。

▶PDF版をダウンロードする 2021.2.1 NO152-46  ごちそうゲットだぜ!.pdf

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イノッチファームでシェアリングネイチャー No.152-44〈ふきのとう〉(2021.1.30)

イノッチファームでシェアリングネイチャー NO152-44

〈ふきのとう

庭を歩いていたら"ふきのとう"が顔を出していた。いつもかなり大きくなってから気づくのだが、今年は顔を出したばかりの時に気が付いた。

現役の頃、確か2年生を担任した時だと思うのだが、工藤直子さんの「ふきのとう」という詩が国語の教科書にあった。前後の内容は忘れてしまったが、ふきのとうと雪が会話している場面があった。

頭の上に乗っていた雪に『よいしょ、よいしょ おもたいなあ』とふきのとう、それに対して、『すまない』と雪。詩は結構長かった気がするが、ほっこりするこの場面だけはよく覚えている。

二十四節気七十二候の大寒の初候に、《款冬華》(ふきとうはのとうはなさく)がある。蕗なら読めるが款冬は何と読むのか分からない。調べてみたら"カントウ"と読み、蕗の漢語だそうだ。大寒の時期に蕾が顔を出し始めるので、今日見つかったのはちゃんと時期にあっていたのだ。

庭に出ているなら畑にもあるだろうと探してみたら、やっぱり小さい赤ちゃんが顔を出していた。枯葉があって気づかなかったが、よく見たら3つも4つも出ていた。

フキは地下茎でどんどん増えていくので、うっかりしていると隣の畑にまで顔を出していることがある。日本古来の野菜(山菜)だが少々厄介でもある。

フキは何と言っても"フキ味噌"で食べるのが一番だ。何とも言えない春の香りが味噌と絡み合って絶妙のハーモニーを奏でる。白いご飯が白鍵ならフキ味噌は黒鍵、口の中で早春のメロディーが流れだす。(チョット気障かな?)もう少ししたら作ってみよう!

▶PDF版をダウンロードする 2021.1.30 NO152-44 フキノトウ.pdf

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イノッチファームでシェアリングネイチャー No.152-43〈幼児にとっての自然体験〉(2021.1.29)

イノッチファームでシェアリングネイチャー NO152-43

〈幼児にとっての自然体験

1 年ほど前から横浜にある幼稚園からの依頼で、月2度ほど園児たちと山遊びをしている。

山は平らな部分が少なく、ほとんどが斜面でしかもかなりの急斜面だ。山に着くとまずやることは、山を登ったり下りたりの探検ごっこ。

大人にとっては大したことない斜面も、4~5歳児にとってはかなりの冒険になる。特に急斜面を下りる時は怖いので様々な葛藤が生じる。

「立ったまま下りようか、いや、転んだら怖いからお尻ついて下りようか、でもかっこ悪いからやっぱり立ったままで挑戦してみようかな・・・」。

短い逡巡の後、それぞれの決断で下り始める。どんな方法にせよ、無事下りられた時の顔はどれも達成感で笑顔満面だ。もちろん中には恐怖心が勝り先生の手助けが必要な子もいるが、それでも何度か上り下りを繰り返していると、「ここなら自分でできる」と、確信が持てるようになる。

高い所から飛び降りたり、木に登ったり、崖を滑り下りたり・・・、そうやって次々に自分の力を試すうちに、今までできなかったことができるようになった自分に自信がつき、自己肯定感が生まれてくる。

これは小さな子どもにとって大きな財産になるに違いない。斜面を下りる時には笹や木の根をつかめば安全に下りられることや、枯枝や草をつかんだらダメなこと、いざとなったらお尻をつけば大丈夫なこと・・・・。遊びながらいろいろなことに気づきそのたびに体験したことが知識を伴った経験となって蓄積されていく。

山遊びを繰り返す中で、花や虫や鳥、木の実、キノコなど次々に見つけられるようになった園児たち。そのまぶしいほどの笑顔に包まれ、自分もいつの間にか5歳児になっている。

▶PDF版をダウンロードする 2021.1.29 NO152-43 幼児にとっての自然体験.pdf

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イノッチファームでシェアリングネイチャー No.152-42〈木の根〉(2021.1.27)

イノッチファームでシェアリングネイチャー NO152-42

〈木の根

コンクリートで固められてない崖や斜面では、根っこがむき出しになっている木がある。

普通は地中にあってなかなか見られない根っこだが、こうして斜面に立っている木ではその一部を見ることができる。

地上部にある体を支えるにはそれなりの根がないと倒れてしまう。根の役割は水分や栄養分の吸収だが、地上部の体を支えるという大きな役割もある。太くて大きければ大きいほどそれを支えるための強靭な根が必要となる。縦に横に根を伸ばし、どんな強風にも豪雨にも倒されないように地中深く張り巡らせている。

山歩きをしていると、抱えきれないほどのブナや杉の大木を見ることがあるが、一体どれほどの根が張っているのだろうか?

何十tもの地上部が台風に見舞われたときに受ける力、その力に負けじと踏ん張る根の力、地上部のざわめき以上に地中深くでもミシミシと音を立てて嵐が吹きまくっているのかもしれない。

普段は見えない木の土台ともいうべき根っこ、見えないが故にその存在を忘れがちだが、どっこい見えないものほど大事なものはない。大木の根がどこまで伸びているのか一度掘り起こしてみたい。

『根を養えば樹は自ら育つ』という東井義雄さんの本があった。人も木も根が大事なのだ。

はてさて自分の根は今どんな状態なのか、大木ではなく自分自身の根を掘って地上部を支えられる健全な根っこなのか調べてみなくては・・・・。

▶PDF版をダウンロードする 2021.1.27 NO152-42 木の根.pdf

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イノッチファームでシェアリングネイチャー No.152-41〈ダイサギ?〉(2021.1.26)

イノッチファームでシェアリングネイチャー NO152-41

〈ダイサギ?

ダイサギかチュウサギか判別できないが雪をかぶった丹沢連峰をバックに悠々と飛ぶ姿は何とも清々しくスカッとする。ファインダーを覗きながらサギを追っていると他の景色は入らないので、一瞬だけ鳥になったような気分。爽快だ!

サギの仲間は日本全国どこにでもいるが、かつてはトキやコウノトリだってこうやって身近にいたはずなのだ。そう思うと、目の前にいるサギが果たして100年後にも当たり前に見られるかどうか心配になる。

鳥の写真を撮るということはその環境をも含めた被写体に目を向けることであって、鳥だけに思いを寄せた"いい写真"が撮れたからと言ってその環境を持続させることに役立てるかどうかは疑問だ。

尾瀬の湿原に三脚の跡が見られたり、迷鳥を撮りたいがために足元の草花を平気で踏みつけてしまったり・・・。

花も鳥も虫も写真の好対象になるが、なぜそこにいるのか常に周りの環境との繋がりを意識しながらこれからも撮影していきたいと思う。

▶PDF版をダウンロードする 2021.1.26 NO152-41 ダイサギ?.pdf

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イノッチファームでシェアリングネイチャー No.152-40〈切り干し大根2回目〉(2021.1.25)

イノッチファームでシェアリングネイチャー NO152-40

〈切り干し大根2回目

ダイコンもそろそろ旬が過ぎて味が落ちてくる頃なので、2度目の切り干し大根を作る。4本分抜いたが使えるところは正味 3 本分といったところ。切りたては瑞々しくてそのまま食べても美味しい。

2日目、丸一日しか経ってないが、かなり水分がとんでいる。水分で光っていた初日に比べ、少し皺が寄ってきて隙間も出てきた。触ってみると、フニャッとして冷たい。

3日目、晴天続きのせいか、良く乾く。あんなに隙間なく並んでいたダイコンだが、もうスカスカの隙間だらけ。触るとチューインガムくらいの柔らかさでなんとも心もとない感じだ。まだ少し水分も残る。

4,5日目は雨のため小屋に入れたまま。

6日目、触ってみるとカサカサでほぼほぼ乾ききった感じだ。あと一日我慢しようかと思ったが 天気も心配なのでこれで完成とした。

あれだけあったダイコンはたったこれだけに。重さは200g。95%が水分のダイコン、これだけ凝縮されていれば栄養価もギュウギュウ詰めのはず。冷凍庫がまた賑やかになる。

▶PDF版をダウンロードする 2021.1.25 NO152-40 切り干し大根2回目.pdf

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イノッチファームでシェアリングネイチャー No.152-38〈ジャム作り〉(2021.1.24)

イノッチファームでシェアリングネイチャー NO152-38

〈ジャム作り

久しぶりの恵みの雨。畑には行けないので家でジャム作りをする。

暮れに福島の知り合いから戴いたリンゴが少し皺になり始めてきたのでジャムに加工することにした。中サイズのフジが8個で皮や芯を取った正味は1,2㎏。適当なサイズに切ってグラニュー糖を入れグツグツと煮る。

リンゴの場合、砂糖の割合はいつも 20%にしている。今までいろいろ試した結果この割合がちょうどいい。かれこれ6~7年くらい前だろうか、お手伝いに行った長野の農家さんから大量のリンゴを戴いた。とても食べきれなかったのでジャムを作ることにした。

それが始まりで、ユズ、ブル ーベリー、ルバーブ、イチゴ、梅、キンカン、カキ、といろんなジャムを作るようになっ た。しょっちゅう作っているものだから、冷凍庫を開けたら今日の時点で 46 個あった。

毎朝食べてもとても食べきれる量ではないので、子ども達や孫、友だちなどいろいろな方に食べてもらっている。

リンゴは栽培していなので、花と実が生った時期の姿しか知らない。しかし、受粉作業や、消毒、摘果、袋掛け、除草、マルチングなど美味しいリンゴができるまでにはいろいろな苦労があることは想像できる。

そうやってできたリンゴは、少しぐらいの皺ができたからと言って、ないがしろにはできない。他の命を戴いて生かしてもらっている以上最後まで食べきるのは最低限の礼儀だと思うのだ

▶PDF版をダウンロードする 2021.1.24 NO152-39 ジャム作り.pdf

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