スタッフブログ
イノッチファームでシェアリングネイチャー No.152-28〈野鳥を撮る〉(2021.1.10)
イノッチファームでシェアリングネイチャー NO152-28
〈野鳥を撮る〉
野鳥の写真を撮りに近くの川に行く。大 型のサギ類は被写体が大きいだけに撮りや すい。しかし、そうは言っても警戒心が強 く近くまで寄れないのでズームレンズを繰 り出すが、その分手振れをおこしうまくピ ントを合わせられない。ましてや、飛んで いるところをアップで撮るのは至難の技 だ。プロのカメラマンの写真を見るとカメ ラの違い以上に、根気と忍耐とチャンス、 加えて鳥の生態を熟知していることが必要 不可欠だ。散歩がてらに撮る素人写真とは 一味も二味も違うのは当たり前だ。いずれ じっくり腰を据えて、気が済むまで野鳥の 追っかけをしてみたいと思う。
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イノッチファームでシェアリングネイチャー No.152-27〈氷柱〉(2021.1.9)
イノッチファームでシェアリングネイチャー NO152-27
〈氷柱〉
今朝 7 時の気温はマイナス3℃。昨日と同じくらい寒い朝。シャッターを開けると冷たい外気が流れ込み寝起きのふやけた体がシャキッとなる。
新聞を取りに外に行くと、水道のホースからつららが垂れ下がっていた。昨日庭に水まきをした際、きちんと締めなかったようだ。40㎝近くもあるつららで久しぶりに見た。
子どもの頃の家は藁ぶき屋根だったので、冬になると屋根からたくさんのつららが垂れ下がった。鋭い槍先が何十本も軒先から突き出ている光景は圧巻だ。長い棒を持って端から順に叩き落していく爽快感は今でも忘れられない。
藁ぶき屋根という特殊構造のせいかもしれないが、それだけではなく、冬は今よりずっと寒かった気がする。池に張った氷の上に乗っても割れなかったし家の中でさえ洗面器の水が凍ったりもした。霜柱やつららは当たり前に見られたし、水道管やボイラーの凍結もしばしばあった。
暖房器具の普及で冬でも快適に過ごせるようになる、車が普及して移動が楽になる、安定した電力でいつでもどこでも電化製品が使える。しかし、それと引き換えに空気中のCO2濃度は確実に増えている。自分の暮らしそのものが温暖化を招いている。冷たいつららの先っぽで頭をつついて目を覚まさないといけない。
▶PDF版をダウンロードする 2021.1.9 NO152-27 氷柱(つらら).pdf
イノッチファームでシェアリングネイチャー No.152-26〈生ごみのゆくえ〉(2021.1.7)
イノッチファームでシェアリングネイチャー NO152-26
〈生ごみのゆくえ〉
毎日のように生ゴミが出る。
そのほとんどが野菜くずだ。畑で収穫した野菜は根や葉がついたままなので、どうしても捨てる部位が多くなる。いわゆる"食べ残し"は出さないようにしているので、まだ食べられるものを捨てることはまずない。冷蔵庫に入れたままでとっくに賞味期限が切れたものでも、舌と鼻がOKならば食べている。
たまに、奥の方に埋もれて腐り始めた野菜が出てくることがあるがさすがにそれは捨てる。捨てるべき生ゴミは全て畑で処分する。
夏場は乾燥させてコンポストに入れる。自家製のぬか団子を一緒に入れておくと数日で発酵し、やがて堆肥となる。冬場はできるだけ水分を飛ばし、そのまま土に埋めることにしている。春までに分解するかは疑問だが、土中の微生物たちに任せるしかない。
落ち葉は集めるのが大変だが、生ゴミは毎日のように出るので、畑に行くたびに持っていく。
ゴミとして焼却されたら何の役にも立たないが、畑で分解されて堆肥になればゴミはゴミでなくなる。
日本の食料廃棄量は年間約2,800万トン、そのうちまだ食べられるのに捨てられるフードロスは約630万トン。食料自給率が37%しかないのに、海外から大量に輸入し、大量に廃棄している。
"もったいない"という言葉がMOTTAINAIとしてマータイさんによって世界中に広められたが、肝心の日本では一向にフードロスが減らない。
生ゴミを活用するしないはともかく、肉も魚も野菜も命あるものは最後まで責任をもって生かし切るようにしたい。お腹に入れるだけが生かすことではない、生かし方はいろいろあっていい。
堆肥が無理なら野鳥のエサに家畜のエサに魚のエサにもなるかもしれない。捨てることだけは避けたい。
▶PDF版をダウンロードする 2021.1.7 NO152-26 生ゴミのゆくえ.pdf
イノッチファームでシェアリングネイチャー No.152-25〈山歩きの楽しみ〉(2021.1.6)
イノッチファームでシェアリングネイチャー NO152-25
〈山歩きの楽しみ〉
今日は山梨と静岡の県境の山を歩いたが、杉林の倒木の上に1~2㎝ほどの小さな木の芽がいくつも見られた。
間伐された木がそのまま放置されていて、朽ちかけ苔むした倒木に落ちたタネが芽を出しているのだ。"倒木更新"と言われるもので、自然林でも大きな木が倒れると飛んできたタネが朽木の上に芽を出し世代交代が行われる。倒れた木と同じ種のタネが芽を出すこともあれば他の種のタネが芽を出すこともある。タネが落ちた場所が明るい所ならすくすく育つし、木の下で日影になったところでは、発芽しても育たずに枯れてしまう。そうやって、何本かは生き残って次の世代に命を繋いでいく。この杉林も何も手をくわえずに1000年ほど放っておいたら、どんな森になるのだろうか。
次に目についたのは、奇妙な形をしたヒメシャラ。こんな形になるには一体どんなドラマがあったのだろうか。
「若い時に台風で折れかかった幹が持ち直してこんな形になった」「蔓がからまり養分が詰まった」「病気の一種で木の癌」「実はこの中に虫が巣を作っていて、巣の分だけふくらんだ」・・・・。
恐らくなにかのっぴきならない事情があったのだろうがいろいろ勝手に想像をするのは楽しい。
他にも縦にズタズタに裂けた木があったり、根回り4~5mほどの大木が根こそぎ倒れていたり、異種の木同士絡み合ってそのままくっついてしまったりと、そこここにドラマ が見られて飽きない。
一番感激したのはブナの大木。幹回りが2mはある立派なブナが何本も登山道にあった。急登続きで下ばっかり見ていたらブナのタネがたくさん落ちていた。「アレッ?」と思って顔を上げるとすぐ近くに大きなブナがすっくと立っていた。
ブナは木の中で一番好きなので、予期せぬところで会えると飛び上がるほど嬉しい。早速手袋を脱ぎ、スリスリした後ハグする。
こんな大木が何本も行く手に現れると多少寒くても、今にも雨が降りそうでも、急登で息が上がっても元気が出て気持ちも晴れる。平地では味わえない山の楽し み、歩けるうちはまた行こうと思う。
▶PDF版をダウンロードする 2021.1.6 NO152-25 山歩きの楽しみ.pdf
イノッチファームでシェアリングネイチャー No.152-24〈ヤマノイモとイモドコロ〉(2021.1.5)
イノッチファームでシェアリングネイチャー NO152-24
〈ヤマノイモとイモドコロ〉
今まで気づかなかったが、隣の畑との境にある桑の木にヤマノイモのタネ(果実)がからみついていた。夏場は桑の葉で見えなかったのだ。
このヤマノイモによく似たものにオニドコロという植物があるのだが、以前、観察会でその違いを教えていただいた。ムカゴがついていればヤマノイモ、ついていなければオニドコロとすぐに判別できるとのこと。
が、ムカゴがない時期は葉のつき方で同定する。ヤマノイモは細長いハート型で対生、オニドコロはきれいなハート形で互生だ。
葉のない時期はタネで見分ける。オブラートのような薄い翼のほぼ中央にタネがあるのがヤマノイモ、カエデのタネに似ているのがオニドコロだ。こんな薄っぺらな鞘にさらに薄いタネが入っていることに驚く。
両者の見分け方ができ新たな知識を得たことは素直に嬉しいが、見分けるためのポイント(新たな発見道具)を獲得できたことはもっと嬉しい。今まで気づかなかったことに気づける、分かるようになることは間違いなく今までとは違った自分=成長につながるからだ。
▶PDF版をダウンロードする 2021.1.5 NO152-24 ヤマノイモとオニドコロ.pdf
イノッチファームでシェアリングネイチャー No.152-49〈下弦の月〉(2021.2.5)
イノッチファームでシェアリングネイチャー NO152-49
〈下弦の月〉
朝の5時過ぎ、外に出てみると頭上に下弦の月が浮かんでいた。夜明け前の一番寒い時間帯、氷のかけらのような月は半分になった体でその存在を知らしめしているが、残念ながら煌々と光る人工光には叶わない。防犯上仕方ないことかもしれないが、偽物の月や星に散りばめられた街の夜は、月の存在さえ忘れられているようで悲しい。
少しずつ夜が明け始め、あたりに色がつき始めてくると月も次第に薄氷のように解けていく。闇の中でこそ居場所がある月は、日が昇り始めたらその場を譲るしかない。所詮、自分では輝けない身分、日に照らされて輝く時もあれば、日の光で消されてしまう時もある。自分ではどうすることもできない運命を背負って、それでも健気に地球の周りを回り一緒に太陽の周りを回り続けている。月と同じように地球自身も発光体でないならそこに住む生き物自体も誰かの光によって輝くしかない。人もきっと周囲からの乱反射を浴びて 自分という光を発していけるのだろう。人も所詮一人では輝けないのだから。
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イノッチファームでシェアリングネイチャー No.152-23〈切り干し大根〉(2021.1.4)
イノッチファームでシェアリングネイチャー NO152-23
〈切り干し大根〉
年が明けてしまったが恒例の"切り干し大根"を作る。いつもは年末にやっているのだが、昨年末は余裕がなく年を越してからとなった。ダイコン2本分を短冊状に切り、天日干しするだけの簡単な作業だが、なかなかその20~30分がとれない。たまたま昨日思い出したので畑帰りにダイコンを抜き、今日の作業となった。まだまだ数日は晴天が続きそうなので4~5日干せば出来上がるはず。午後からチャチャっと切ってすぐに干した。
2本分のダイコンでも金ざる一つ分しかなく、大した量にはならない。残っていた半分のダイコンも切って干した。以前は薄く細く切っていたのだが最近は面倒なのでチョット薄めの短冊切りで済ませてしまう。こんなに大きく雑に切っても乾いてしまえば、丁寧に切った時と同じくぼろきれのようにクシャクシャに縮れてしまう。ダイコンはほとんどが水分なので、乾けばちょこっとの量にしかならない。保存袋に入れて冷凍庫に保存しておけばいつでも食べられる。
ダイコンに限らず、干し野菜はいろいろあるようで、干すと甘みが出たり栄養価が増したりするそうで、昔から利用されていたようだ。ダイコンの葉も干して入浴時に入れると、冷え性や血行促進、皮膚病などに効能があるらしい。今度はダイコンの葉で入浴剤を作ってみようと思う。ドラッグストアに行けばいろんな種類の入浴剤が売られているが、無農薬野菜の入浴剤なら安心だ。そうだ、今年は野菜や野草の活用法をいろいろと探ってみよう。
▶PDF版をダウンロードする 2021.1.4 NO152-23 切り干し大根.pdf
イノッチファームでシェアリングネイチャー No.152-22〈シモバシラ〉(2021.1.3)
イノッチファームでシェアリングネイチャー NO152-22
〈シモバシラ〉
高尾山から小仏城山に向かう山道に"シモバシラ"の出現箇所がいくつかある。日向は気温上昇と共に解けてしまうところが多いが、北斜面の日影は昼近くでも残っていることが多い。
自然が作る芸術作品は一つとして同じものはなく、自由気ままに湾曲する形は何とも言えず不思議で愛らしい。地上部が枯れた後毛細管現象で吸い上げられた水分が茎の間から染み出し、それが凍るとこんな形になる。
今冬は12月に雨が少なかったので吸い上げる水分が少なく、あまり期待はしていなかったのだが、予想以上に大きな氷の花が咲いていた。薄い氷なので触ると簡単に落ちてしまう儚い花だ。接写で撮る時も慎重にカメラを扱わないと花にぶつかってしまう。
息を止め、ゆっくりゆっくりレンズを近づける。平均5~6㎝で大きいものは10㎝程度あった。遠目に見ると、ティッシュが落ちているようで、気づかない人はそのまま通り過ぎていく。
けもの道のようなとんでもないルートを通ってきただけに、見つけた時には小躍りした。自然が作り出す芸術作品はいっぱいあるが、この時期にしか見られない"シモバシラ"はまさに一級の芸術品だ。
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イノッチファームでシェアリングネイチャー No.152-21〈シモバシラのはずが〉(2021.1.2)
イノッチファームでシェアリングネイチャー NO152-21
〈シモバシラのはずが〉
シモバシラを見に高尾山に行く。霜柱ではなく植物のシモバシラにできる氷の花だ。日影沢に駐車しイロハの森ルートを上る。歩き始めてすぐに"霜柱"があった。子どもの頃は登校途中よく踏んでザクザクという音を楽しんだものだ。
ルート途中に巻き道のような踏み跡があり、行ってみることにした。どうやら、バリエーションルートのようでワクワクする。
しかし、わずかな踏み跡はあるものの急斜面沿いの杣道のような山道、それこそ"全集中"で歩く。手に持っていたカメラはザックに入れ、両手が使えるようにする。
落ち葉が積もっている場所は特に気を付けないと斜面から転げ落ちることになる。倒木が道をふさぎ踏み跡が見えなくなる。沢を超えるたびルートが判然とせず、方向を確かめながら慎重に歩を進める。
キジョランやテイカカズラの綿毛でホッとするが、何かに襲われた鳥の羽が散乱していたり、鹿の足跡らしきものがあったりするとゾクッとする。
こんな誰も通らない杣道で遭難したら誰にも気づかれない。シモバシラどころではなくなった。歩くこと 1 時間、ようやく本来の登山道に出た。
たかが高尾山と高をくくっていたが一歩間違えれば命とり。登山道に出てからも慎重に歩くことにした。自然を侮ってはいけない。自然は常に危険と背中合わせ、肝に銘じなければ。シモバシラ情報は次回にまわす。
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