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自然を楽しむ・自然から学ぶの記事一覧

イノッチファームでシェアリングネイチャー No.152-24〈ヤマノイモとイモドコロ〉(2021.1.5)

イノッチファームでシェアリングネイチャー NO152-24

〈ヤマノイモとイモドコロ

今まで気づかなかったが、隣の畑との境にある桑の木にヤマノイモのタネ(果実)がからみついていた。夏場は桑の葉で見えなかったのだ。

このヤマノイモによく似たものにオニドコロという植物があるのだが、以前、観察会でその違いを教えていただいた。ムカゴがついていればヤマノイモ、ついていなければオニドコロとすぐに判別できるとのこと。

が、ムカゴがない時期は葉のつき方で同定する。ヤマノイモは細長いハート型で対生、オニドコロはきれいなハート形で互生だ。

葉のない時期はタネで見分ける。オブラートのような薄い翼のほぼ中央にタネがあるのがヤマノイモ、カエデのタネに似ているのがオニドコロだ。こんな薄っぺらな鞘にさらに薄いタネが入っていることに驚く。

両者の見分け方ができ新たな知識を得たことは素直に嬉しいが、見分けるためのポイント(新たな発見道具)を獲得できたことはもっと嬉しい。今まで気づかなかったことに気づける、分かるようになることは間違いなく今までとは違った自分=成長につながるからだ。

▶PDF版をダウンロードする 2021.1.5 NO152-24  ヤマノイモとオニドコロ.pdf

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イノッチファームでシェアリングネイチャー No.152-49〈下弦の月〉(2021.2.5)

イノッチファームでシェアリングネイチャー NO152-49

〈下弦の月

朝の5時過ぎ、外に出てみると頭上に下弦の月が浮かんでいた。夜明け前の一番寒い時間帯、氷のかけらのような月は半分になった体でその存在を知らしめしているが、残念ながら煌々と光る人工光には叶わない。防犯上仕方ないことかもしれないが、偽物の月や星に散りばめられた街の夜は、月の存在さえ忘れられているようで悲しい。

少しずつ夜が明け始め、あたりに色がつき始めてくると月も次第に薄氷のように解けていく。闇の中でこそ居場所がある月は、日が昇り始めたらその場を譲るしかない。所詮、自分では輝けない身分、日に照らされて輝く時もあれば、日の光で消されてしまう時もある。自分ではどうすることもできない運命を背負って、それでも健気に地球の周りを回り一緒に太陽の周りを回り続けている。月と同じように地球自身も発光体でないならそこに住む生き物自体も誰かの光によって輝くしかない。人もきっと周囲からの乱反射を浴びて 自分という光を発していけるのだろう。人も所詮一人では輝けないのだから。

▶PDF版をダウンロードする 2021.2.5 NO152-49  下弦の月.pdf

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イノッチファームでシェアリングネイチャー No.152-23〈切り干し大根〉(2021.1.4)

イノッチファームでシェアリングネイチャー NO152-23

〈切り干し大根

年が明けてしまったが恒例の"切り干し大根"を作る。いつもは年末にやっているのだが、昨年末は余裕がなく年を越してからとなった。ダイコン2本分を短冊状に切り、天日干しするだけの簡単な作業だが、なかなかその20~30分がとれない。たまたま昨日思い出したので畑帰りにダイコンを抜き、今日の作業となった。まだまだ数日は晴天が続きそうなので4~5日干せば出来上がるはず。午後からチャチャっと切ってすぐに干した。

2本分のダイコンでも金ざる一つ分しかなく、大した量にはならない。残っていた半分のダイコンも切って干した。以前は薄く細く切っていたのだが最近は面倒なのでチョット薄めの短冊切りで済ませてしまう。こんなに大きく雑に切っても乾いてしまえば、丁寧に切った時と同じくぼろきれのようにクシャクシャに縮れてしまう。ダイコンはほとんどが水分なので、乾けばちょこっとの量にしかならない。保存袋に入れて冷凍庫に保存しておけばいつでも食べられる。

ダイコンに限らず、干し野菜はいろいろあるようで、干すと甘みが出たり栄養価が増したりするそうで、昔から利用されていたようだ。ダイコンの葉も干して入浴時に入れると、冷え性や血行促進、皮膚病などに効能があるらしい。今度はダイコンの葉で入浴剤を作ってみようと思う。ドラッグストアに行けばいろんな種類の入浴剤が売られているが、無農薬野菜の入浴剤なら安心だ。そうだ、今年は野菜や野草の活用法をいろいろと探ってみよう。

▶PDF版をダウンロードする 2021.1.4 NO152-23  切り干し大根.pdf

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イノッチファームでシェアリングネイチャー No.152-22〈シモバシラ〉(2021.1.3)

イノッチファームでシェアリングネイチャー NO152-22

〈シモバシラ

高尾山から小仏城山に向かう山道に"シモバシラ"の出現箇所がいくつかある。日向は気温上昇と共に解けてしまうところが多いが、北斜面の日影は昼近くでも残っていることが多い。

自然が作る芸術作品は一つとして同じものはなく、自由気ままに湾曲する形は何とも言えず不思議で愛らしい。地上部が枯れた後毛細管現象で吸い上げられた水分が茎の間から染み出し、それが凍るとこんな形になる。

今冬は12月に雨が少なかったので吸い上げる水分が少なく、あまり期待はしていなかったのだが、予想以上に大きな氷の花が咲いていた。薄い氷なので触ると簡単に落ちてしまう儚い花だ。接写で撮る時も慎重にカメラを扱わないと花にぶつかってしまう。

息を止め、ゆっくりゆっくりレンズを近づける。平均5~6㎝で大きいものは10㎝程度あった。遠目に見ると、ティッシュが落ちているようで、気づかない人はそのまま通り過ぎていく。

けもの道のようなとんでもないルートを通ってきただけに、見つけた時には小躍りした。自然が作り出す芸術作品はいっぱいあるが、この時期にしか見られない"シモバシラ"はまさに一級の芸術品だ。

▶PDF版をダウンロードする 2021.1.3 NO152-22  シモバシラ.pdf

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イノッチファームでシェアリングネイチャー No.152-21〈シモバシラのはずが〉(2021.1.2)

イノッチファームでシェアリングネイチャー NO152-21

〈シモバシラのはずが

シモバシラを見に高尾山に行く。霜柱ではなく植物のシモバシラにできる氷の花だ。日影沢に駐車しイロハの森ルートを上る。歩き始めてすぐに"霜柱"があった。子どもの頃は登校途中よく踏んでザクザクという音を楽しんだものだ。

ルート途中に巻き道のような踏み跡があり、行ってみることにした。どうやら、バリエーションルートのようでワクワクする。

しかし、わずかな踏み跡はあるものの急斜面沿いの杣道のような山道、それこそ"全集中"で歩く。手に持っていたカメラはザックに入れ、両手が使えるようにする。

落ち葉が積もっている場所は特に気を付けないと斜面から転げ落ちることになる。倒木が道をふさぎ踏み跡が見えなくなる。沢を超えるたびルートが判然とせず、方向を確かめながら慎重に歩を進める。

キジョランやテイカカズラの綿毛でホッとするが、何かに襲われた鳥の羽が散乱していたり、鹿の足跡らしきものがあったりするとゾクッとする。

こんな誰も通らない杣道で遭難したら誰にも気づかれない。シモバシラどころではなくなった。歩くこと 1 時間、ようやく本来の登山道に出た。

たかが高尾山と高をくくっていたが一歩間違えれば命とり。登山道に出てからも慎重に歩くことにした。自然を侮ってはいけない。自然は常に危険と背中合わせ、肝に銘じなければ。シモバシラ情報は次回にまわす。

▶PDF版をダウンロードする 2021.1.2 NO152-21  シモバシラのはずが.pdf

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イノッチファームでシェアリングネイチャー No.152-20〈2021年のはじまり〉(2021.1.1)

イノッチファームでシェアリングネイチャー NO152-20

〈2021年のはじまり

2021 年 1 月 1 日、雲一つない東の空は徐々に茜色に染まり始め、木々の間から今年初めての日が昇る。近くのギオンスタジアムには日の出を拝む多くの人が詰めかけ、その時を静かに待っていた。

ここ2年ばかりは低い雲が垂れ込め8時頃になってようやく顔を出していたが、今日は何の邪魔もなく、ほぼ予定時刻にまぶしいほどの光を放ちながら力強く昇ってきた。誰かが拍手をし始めたら、それにつられて何人かがパラパラと拍手をしていた。さすがに"万歳!"を叫ぶ人はいない。

2021年の初日の出、両手を合わせて願うのはただ一つ、"コロナの終息"だ。今まで当たり前だったことが当たり前でなくなってしまったこの1年、人が人として生きていくための最低限の関わりさえも奪われてしまった。こんな異常は長くは続かないと思いたいが、いつ終息するかも分からない出口の見えないトンネルに、不安や苛立ちが時々顔を持ち上げる。誰かの指示を仰ぐのではなくこの局面にどう対峙しどう乗り越えるのか、自分ごととして真剣に向き合う時が"今"なのだと思う。

100年後、1,000年後も間違いなく日は昇り、また沈む。しかしその時に人類がこの地球上に"間違いなくいる"という保障はどこにもない。増え続ける人口、テロ、戦争、飢餓、貧困、自然破壊、自然災害、温暖化・・・。

コロナ以上に不安要素が山積するなか、全世界がコロナにどう向き合うかで100年後の未来が見えてくるのではないだろうか。コロナ禍はその試金石かもしれない。

▶PDF版をダウンロードする 2021.1.1 NO152-20  2021年の始まり.pdf

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1日1回シェアリングネイチャーウェルネス[2020/12/31]

おはようございます。利佳です。

とうとう大晦日になりました。

大変な時代を生きてきたことをラッキーと思えるようにしています

この時だからできたことに喜び(Joy)を感じていたいです。


昨夜は今年最後の満月。

仙台のサリーは、雪が止んだ空にきれいなコールドムーンが見えたそうです。

寒さの中でキーンと輝く月の美しさが写真と共に伝わってきました

またブルーボトルの水を飲めたのかな?


私は昨日ずっと忙しく、空を見上げることができたのは夜遅くなってからでした。

雲の後ろに満月があることはその光からわかるのですが、うまく雲の切れ間から顔が出てきませんでした。

もっと粘り強く見ていればお月様と会えたのかもしれませんが、寒くて部屋に入ってしまいました。


<わたしのサイト>は空です。

今朝は雲一つない青空、昨日のグレーの雲った夜空も素敵でした。

雲があっても、無くても、どんな時でも空を見上げると気持ちが楽になります。

これからも空を見上げて、大地を歩んでいきたいです。


<空と大地が私に触れた>

空が私に触れて、その力をくれました。


明日からの新しい年に期待を込めて、今日一日、また動き回ります。
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<シェアリングネイチャーウェルネスについてはこちらから!>

  ▶【取り組み】シェアリングネイチャーウェルネス


イノッチファームでシェアリングネイチャー No.152-19〈手当たり次第のヒヨドリ〉(2020.12.31)

イノッチファームでシェアリングネイチャー NO152-19

〈手当たり次第のヒヨドリ

ヒヨドリが畑のプルーンの木に止まっていた。"夕日を浴びながら一休み"、のように見えたが、あろうことか、プルーンの葉を食べ始めた。すでに黄色く枯れ始めた葉っぱであるにもかかわらずだ。よっぽど食べるものに困っていたのか、単なるいたずらなのか分からないが、食べていることは確かだ。つい先だっては庭の柿やミカンを食い荒らしたばかりで、それがなくなり、ついに口に入るものならなんでもと追い詰められた結果の悪行か?

厳寒期に入るといよいよ食べものがなくなり、ついにはハクサイにまで手を出すようになる。トウが立ち始める柔らかい芯の部分をつつき始める。食い散らかした後は、必ずといっていいほど"お土産"を置いていく。

ホントに始末に負えない奴だ。"ピーヨピーヨ"とうるさく鳴くぐらいは愛嬌だが、ここまで悪さをすると、つい追い払いたくなってしまう。今年は8月の猛暑でハクサイの出来は良くない。食い荒らされる前にネットを張っておこうと思う。

それに比べて、"ツグミ"の健気なこと。地面をちょこちょこ歩きながら落ちている実や虫をせっせと探してはひっそりと食べている。遠くシベリヤから渡ってきた強者なのに気は優しくヒヨドリに追い払われてしまう。

カラスもヒヨドリも人間には嫌われ者だが、そうやってしたたかに生きていく能力を身に着けることは"種の保存"にとって必要不可欠なことなのだろう。"にっくきヒヨドリ!"と目くじらを立てるだけでなく彼らの"生きざま"を見習うべきかもしれない。今日は大晦日、心穏やかに・・・。

▶PDF版をダウンロードする 2020.12.31 NO152-19 手あたり次第のヒヨドリ.pdf

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1日1回シェアリングネイチャーウェルネス[2020/12/30]

おはようございます。利佳です。

毎日忙しくしていて、天気予報を見ていなかったので、今朝の雨にはびっくりしました。

この辺りでは、冬に雨が降ることはあまりないので、いいお湿りです。

カラカラに乾燥していた空気が、しっとり柔らかくなっています。


毎朝にぎやかな鳥たちは、どこかの木の中で休んでいるのでしょうか。

雨の音が聞こえる静かな朝です。


<生命の流れ>

空から降ってくる雨、木や土に生気を与えてくれています。

<深呼吸>をして柔らかい空気を体にいっぱい取り入れて、また周りの自然にお返ししました。


<私のサイト>

アオキやツバキ、ツツジが植えてある道路沿いの植込み。

夏には草がいっぱい生えて、いろいろな生き物たちの社交場になっていました。

今日の雨はここの地面も潤し、次の季節への準備をしています。

またどんなドラマが繰り広げられるかが楽しみです。


雨だとゆっくりしてしまいますが、今日は晦日、まだ今年のうちにやらなければいけないことが残っています......

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。o 。。o 。。o 。。o 。。o 。。o 。。o 。。o 。。o 。。o 。

こんばんは

仙台のサリーです。


今日は、今年最後の満月です。

12月の満月を、ネイティブアメリカンはコールドムーン(Cold Moon)と呼んでいるそうです。

仙台は張りつめた冷たい空気で、まさにコールドムーンです。


今日は朝から雪が降り、満月は見られないとあきらめていました。

でもなんと午後8時に雪がやみ、雲の合間から満月が顔を出しました。

夜空は風が強いのか、薄い雲が流れていました。

月に雲がかかると虹色の光環が見えました。

でも月が見えたのは1時間ほど、また雪が降りだしました。

自然からの一瞬の贈り物、

寒さは厳しいですが、心は嬉しさで満たされました。。


実は、昨日もほぼ満月状態で、月暈(つきがさ・げつうん)が見えました。

月暈が見えるといいことがあると言われています。

来年は新型コロナウィルス感染症が落ち着くことを願っています。


<空と大地が私に触れた>

満月が私に触れて、その力をくれました。


<シェアリングネイチャーウェルネスについてはこちらから!>

  ▶【取り組み】シェアリングネイチャーウェルネス


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