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自然を楽しむ・自然から学ぶの記事一覧

イノッチファームでシェアリングネイチャー No.38〈花に集まるお客さん〉(2020.05.06)

イノッチファームでシェアリングネイチャー NO38

〈花に集まるお客さん〉

農作業の手を休め、ふっと顔を上げたらダイコンの花にアオスジアゲハが吸蜜に来ていた。

急いでスマホを出してチョウを追った。そのままの撮影では被写体が小さいので画面を大きくして撮る。

が、動きが速い上に画面いっぱいにチョウが入るのですぐにフレームアオウトしてしまう。

なかなかシャープな画像にはならない。スマホの限界かな。

そうこうしているうちにもう一頭のアオスジアゲハが来た。

すると追いかけっこが始まりなおさら写真が撮りづらくなる。

数枚撮ったところで目を転じると、シュンギクの花の上に何やら動くものが・・・。

目を近づけるとどうやらバッタの幼生のようだ。

種類は分からないが、あちこちの花の上に数匹いた。

蜜を吸っているのかはたまた花弁を食べているのか、口元を調べてみたかったが、動き回るバッタに老眼でのピント合わせは至難の技。

いずれにしろ花にいるということは食事のためだろうと勝手に解釈する。

同じ花に今度はハナグモがいた。彼らは花に集まる虫が目当てなのだろう。

ここにいれば、獲物にありつけるだろうと虎視眈々とその時を待っている。

そのハナグモだっていつ何時天敵の襲撃に会うかもしれない生死の狭間にいるのだ。

次の世代を残すための戦いに安息の時はない。

カモミールの花にいたのは別のチョウ。

残念ながらチョウには詳しくないので同定はできない。

シジミチョウの仲間もたくさん飛来するので今年はチョウの仲間が同定できるようその都度写真に撮っておこうと思う。

野菜つくりも楽しいが、こんな風にいろんなお客さんがやってくるのが何とも嬉しい。

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イノッチファームでシェアリングネイチャー No.37〈イチゴの季節〉(2020.05.03)

イノッチファームでシェアリングネイチャー NO37

〈イチゴの季節〉

イノッチファームにイチゴの季節がやってきた。

えっ今頃?そう、露地栽培のイチゴは今が旬。

温室栽培がほとんどなので、イチゴの旬はクリスマスやお正月の頃と思っている人も多いが、今やっと食べごろを迎えるのだ。

なぜ今か?寒い時期は受粉を手助けしてくれる虫がいない。

四季咲きのイチゴもあるので冬でも花は咲くが虫がいないので結実しない

暖かくなりミツバチを始めいろいろな虫が盛んに蜜や花粉を集めに来る頃を狙って花を咲かせ実を生らせる。

そうやって今年も虫たちのお陰で大きなイチゴが生った。

ちなみに温室栽培のイチゴも暖かい温室内でミツバチに受粉してもらってる)

品種は分からないが、大きいものは500円玉をはるかに超えるサイズで、ホントにうまい!

完熟させるまで待つのでスーパーに並ぶイチゴとは甘さが違う。

店頭のイチゴは輸送過程で傷まないように完熟前に収穫してしまうので、甘みが薄いのだ。

イチゴ農家は完熟イチゴを食べて欲しいだろうに・・・。

海外から輸入されたイチゴはもっと悲惨!

防カビ剤を散布されて1か月も長持ちするイチゴになって出回っている。

これじゃ、イチゴも可哀そうだ。

見てくれだけでホントの美味しさが分かってもらえないまま、彩や飾り程度の存在になってしまう。

5月の陽光をサンサンと浴びて真っ赤に熟したイチゴ。

その場でパクリと食べると甘さの中にお日様のぬくもりが口中いっぱいに広がり、思わず顔がほころびる。

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イノッチファームでシェアリングネイチャー No.36〈驚嘆!虫たちの能力〉(2020.04.30)

イノッチファームでシェアリングネイチャー NO36

〈驚嘆!虫たちの能力〉

軽トラで畑に行こうとしたら、フロントガラスに"虫"が止まってた。

すぐに落ちるだろうと車を走らせたが、一向に落ちる気配はない。時速は30~40キロ、畑までは3~4分。

結局落ちずに少しずつ場所を変えながらそのまま張り付いていた。

車を止めてじっくり観察してみるとどうやら"クビキリギス"のようだ。

軽トラのフロントガラスは乗用車と違ってかなりの急こう配、60度近くある。

汚れているとはいえ一応ガラス、なんの突起もない。

そこに時速40キロの風を受けながらしがみつける能力!まさに驚嘆の極み!

一体どういう仕組みでこんな芸当ができるのか、不思議でならない。

カブトムシのように足の先には鉤爪があるのは肉眼でもわかる。しかし、いくら鉤爪があっても引っ掛けるものがなければ役に立たない。勾配のある滑りやすいガラス面にどうやって止まっていられるのか???

ほかに考えられるのは、タコのような"吸盤"説。足裏に吸盤があれば、時速40キロで走る車のガラス面にしがみつくことは可能かも?

家に帰って早速調べてみた。すると、テントウムシのようにバッタにも吸盤状のものがあることが分かった。

これで滑りやすいガラス面を歩くことができるのだ。

どうやらこの吸盤状の足裏は、飛び立つときにしっかり踏ん張れるように使われるらしい。今度足裏を詳細に調べてみようと思う。

私たち人間の暮らしが今のように豊かになったのは、多くの動植物の能力や生きる知恵をヒントにしてきたから。

人間の歴史よりはるかに長い時間をかけて生き抜いてきた地球上の生き物たちに敬意を払いながら、その隠された能力を活用させてもらえたらと思う。

恐るべし、虫たちの能力!

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イノッチファームでシェアリングネイチャー No.35〈はだしの感触〉(2020.04.28)

イノッチファームでシェアリングネイチャー NO35

〈はだしの感触〉

【まずはお見苦しい画像でごめんなさい!気持ち悪い方はすぐに閉じてください。】

昨日の雨で埃っぽかった畑がしっとりとしめり、澄み切った空気が畑を覆いつくしていた。

陽光に温められた土がとっても気持ちよさそうだったので久しぶりに靴と靴下を脱ぎ裸足になった。

まずは、切り株の上に裸足の足を乗せ、お日様をいっぱいに浴びてみた。

足の裏を湯たんぽのような柔らかな暖かさが包み込み、うっとりする。次は、湿った土の中に足を突っ込んでみる。

適度なひんやり感が心地よく、足の裏を伝わって大地のエネルギーが染み込んでくる。

そして体内に溜まった毒素(のようなもの)が抜け出ていくようで体全体が浄化されていくようだ。

次は草の上に足を置いてみる。水分を含んだ葉っぱは瑞々しく、足裏からはちきれんばかりの命が蠢きムズムズしてくる。

反対に枯れ草の上は冬の日に干した布団のようにフカフカしていて何とも気持ちがいい。

乾いた堆肥はおがくずの上にいるようでしっとり感がたまらない。黒マルチは熱を吸収してかなり暖かい。

野菜の成長にはいいがマルチの下にいる虫はひとたまりもない。

最後に雨水がたまっている場所に足を入れてみた。キュッとした冷たさに足裏が喜んでいた。

裸足になれば見えないものも見えてくる。こんな時こそ大地にしっかり踏ん張って、心の静寂を保とうと思う。

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イノッチファームでシェアリングネイチャー No.34〈イノッチファームでSDGsを考えるその2〉(2020.04.26)

イノッチファームでシェアリングネイチャー NO34

〈イノッチファームでSDGsを考えるその2〉

NO6でSDGsの記事を書いた。

今年はできるだけプラ製の園芸資材は使わないようにしているが、草取りをしたり土を掘り起こしたりしていると今まで使った資材の破片や切れ端が出てくる。

鍬やスコップで切ってしまったり、劣化したりでどうしても回収できないものが出てくる。

堀り残したダイコンや太いブロッコリーの根などはやがて枯れるか腐るかして土に還る。だが、プラごみはそうはいかない。

何十年何百年単位で分解されずに残る。

海に流れ着いたものはさらに細かいマイクロプラスチックとなり海の生き物を苦しめる。

そしてやがては人の命をも奪うことになる。

SDGsの12番目には「作る責任、使う責任」がある。

大量のプラごみをこの地球上にばらまいているのは他でもないこの自分自身であることを自覚することでしか、この問題は解決しない。

まさに自分自身の生き方の問題なのだ。

とは言っても、全ての資材を自然物に頼るのは現段階では不可能だ。

これから夏野菜のシーズンが始まるとハクビシンやカラスが荒らしに来る。

イノシシやシカ、サルなどの大型の動物がいないのは幸いだが、なんの手立てもしないと、人が食べる分がなくなってしまう。

イチゴやキャベツには防虫防鳥ネットが必要で最低限のポリ資材はやむなく使うことになる。地球に負荷を与えることはなるべくしたくない。

しかし、自分が生き残るためには目をつぶらなければならないこともある。

SDGsは他人ごとではなく、まさに自分ごととしてつきつけられているのだ。

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イノッチファームでシェアリングネイチャー No.33〈キアゲハの訪問〉(2020.04.24)

イノッチファームでシェアリングネイチャー NO33

〈キアゲハの訪問〉

イノッチファームにキアゲハが遊びに来た。

今年初めての訪問である。ダイコンの花の周りを飛び回っている。早速作業の手を止めてスマホで撮影した。

ずっと羽ばたいているのでブレているかと思ったら案外きれいに撮れていた(画像は粗いが)。

パセリやニンジンを栽培しているので毎年キアゲハが来てそれらに卵を産み付ける。

キアゲハの食草はセリ科の植物なので、まさにパセリやニンジンの葉は彼らにはうってつけ。

農薬がかかってないから安心して食べている(と思う)。

キャベツを食い荒らすモンシロチョウの幼虫、アオムシは、「ゴメン」といってつまんでしまうが、キアゲハの幼虫はそのままにしておくことが多い。

えこひいきしているわけではないのだが、被害はそれほど大きくはならないのだ。

ニンジンは本体が大きく育っていれば葉を食べられても問題なし、パセリはそんなにたくさん食べるわけではないので、キアゲハにかじられても"ま、これくらいならいいか"となる。

アオムシ君、ごめん!

そんなわけで毎年結構たくさんのキアゲハの幼虫が順調に育ち、どこかでさなぎとなりやがて羽化して飛び立っていく。

ひょっとしたら今日畑に飛んできた一頭はイノッチファームのパセリを食べて育ったキアゲハかもしれない。

そういえば去年の秋ごろ、大きく育った幼虫をつついてあの臭い匂いを出させて遊んだことを思い出した。

ひょっとしたらその時の一頭が"お礼参り"に来たのかも???。そんなことをあれこれ考えていたら、楽しくなってきた。

今年もまたあの鳥の糞のような幼虫が孵化し、パセリを食べながら少しずつ大きく育っていく。

緑と黒のシマシマ模様に黄色い点々、惚れ惚れするほど見事な配色!成虫も美しい羽色だが、幼虫時の鮮やかさに軍配を上げたい。

柑橘系の木がないのでナミアゲハは来ないが、キアゲハで十分楽しめる。

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イノッチファームでシェアリングネイチャー No.32〈自然の紋〉(2020.04.23)

イノッチファームでシェアリングネイチャー NO32

〈自然の紋〉

畑でネイチャーゲーム〈自然の紋〉をやってみた。

自然の中には面白い文様がたくさんあって、素材には事欠かない。

もちろん畑にある野菜や草花も立派な素材、よく見ると"紋"として使えそうなものがいっぱいあって選ぶのに苦労するほど。

"家紋"もそのほとんどが自然素材をデザイン化したもので、25,000種以上もあるという。我が家の紋は"丸に違い鷹の羽"。

今日は麦とカラスノエンドウを選んでチョット遊んでみた。

麦は右側だけ黒く塗り、白黒にしてみた。

禾(ノギ)はたくさんあるので数本書くにとどめた。

麦の家紋はないか調べてみたが見当たらない。稲や粟はあったのだが・・・。

もう一つはカラスノエンドウ。葉っぱと先端の蔓が面白いので、紋にしてみた

この植物は外来種なので家紋に使われてはいない。

3方向に羽状複葉を並べ、巻きひげは波型にしてみた。自分だけの"紋"ができると、どこかに使ってみたくなる。

もっと面白い素材を探してイノッチファームの"家紋"を作ってみようと思う。

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イノッチファームでシェアリングネイチャー No.31〈カマキリ誕生〉(2020.04.21)

イノッチファームでシェアリングネイチャー NO31

〈カマキリ誕生〉

冬の間カマキリの卵をいっぱい集めておいた。

カマキリは肉食動物なので野菜を食べる虫を退治してくれる力強い農家の助っ人!

農薬を使わない畑では、手作業で虫を捕るしかないのでカマキリの援護射撃は大いに助かる。

【ちなみにカマキリの卵を卵嚢(らんのう)と呼んでいたが一般的には卵鞘(らんしょう)と呼ぶそうだ。

卵嚢は両生類や巻貝、軟体動物などの 卵を守る強靭な袋状のものを指し、カマキリの卵をそう呼ぶこともある。】

いつ孵化するのだろうと畑に行くたびにかごを覗いていたら今日やっとその日が来た。

すでに卵鞘から出て歩き回っているもの、今まさに出ようとしているもの、たたんでいた足を伸ばそうとしているもの、ざっと数えて 30 匹くらい のコカマキリが誕生していた。

卵から出てくるのを見たのは初めてで、誕生の様子をジックリ見せてもらった。

まず頭が出てくる、体を左右にクネクネさせながら少しずつ全身を出す(この光景はチンアナゴを見ているようだった)、全身が出たところでたたんでいた足を伸ばし、すぐに歩き始める。

体調は12~13mmほど。小さくても精悍な面構えは立派なカマキリ、触ろうとチョッカイ出すと"蟷螂之斧"を振り上げて威嚇してくる。何とも頼もしい限りだ。

これからイノッチファームの番人となって野菜を食い荒らす虫たちを次々に捕まえて食べてくれるはず。

頼もしい番人の誕生を祝って、今日は久しぶりにビールで乾杯!

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イノッチファームでシェアリングネイチャー No.30〈春を食す〉(2020.04.19)

イノッチファームでシェアリングネイチャー NO30

〈春を食す〉

今日は畑で天ぷらをした。

材料は全て畑にあった野草や木の若葉。

左から順に、柿の葉、アケビ、カラスノエンドウ、タラの芽、ヨモギ、タンポポ。

「えーっ、ホントに食べられるの?」と疑っているお客さんがいたので、スマホ で野草の天ぷらを検索。

「ほらね、ちゃんと食べられるでしょ」と安心させてから一種類ずつ順に揚げていき、そばから食べていく。

美味しさだけを追求し、人工的に交配を重ねてきた軟弱な野菜とは違って、したたかに生き抜いてきた野草の味は濃い!

人の手を借りずとも、自らのウチに蓄えた生きるエネルギーが春の日差しをいっぱいに浴びて若い葉や芽、花に凝縮している

まさにその瞬間をいただくわけだから、ホウレンソウを食べたポパイのように体中に力がみなぎる(ような気持ちになる)。

最近の野菜は味が薄いとよく聞く。

ニンジンもピーマンもキュウリもトマトも昔のようなクセのある味がせず、水っぽくてやたらと甘い。

たまには、過酷な環境の中でも逞しく育った少し苦み走った野草を食べて、体に溜まった毒を掃除するのもいいかもしれない。

冬眠明けのクマのように(^O^)


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