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スタッフブログ
イノッチファームでシェアリングネイチャー No.34〈イノッチファームでSDGsを考えるその2〉(2020.04.26)
イノッチファームでシェアリングネイチャー NO34
〈イノッチファームでSDGsを考えるその2〉
NO6でSDGsの記事を書いた。
今年はできるだけプラ製の園芸資材は使わないようにしているが、草取りをしたり土を掘り起こしたりしていると今まで使った資材の破片や切れ端が出てくる。
鍬やスコップで切ってしまったり、劣化したりでどうしても回収できないものが出てくる。
堀り残したダイコンや太いブロッコリーの根などはやがて枯れるか腐るかして土に還る。だが、プラごみはそうはいかない。
何十年何百年単位で分解されずに残る。
海に流れ着いたものはさらに細かいマイクロプラスチックとなり海の生き物を苦しめる。
そしてやがては人の命をも奪うことになる。
SDGsの12番目には「作る責任、使う責任」がある。
大量のプラごみをこの地球上にばらまいているのは他でもないこの自分自身であることを自覚することでしか、この問題は解決しない。
まさに自分自身の生き方の問題なのだ。
とは言っても、全ての資材を自然物に頼るのは現段階では不可能だ。
これから夏野菜のシーズンが始まるとハクビシンやカラスが荒らしに来る。
イノシシやシカ、サルなどの大型の動物がいないのは幸いだが、なんの手立てもしないと、人が食べる分がなくなってしまう。
イチゴやキャベツには防虫防鳥ネットが必要で最低限のポリ資材はやむなく使うことになる。地球に負荷を与えることはなるべくしたくない。
しかし、自分が生き残るためには目をつぶらなければならないこともある。
SDGsは他人ごとではなく、まさに自分ごととしてつきつけられているのだ。
▶PDF版をダウンロードする イノッチファーム通信№34(pdf)
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イノッチファームでシェアリングネイチャー No.33〈キアゲハの訪問〉(2020.04.24)
イノッチファームでシェアリングネイチャー NO33
〈キアゲハの訪問〉
イノッチファームにキアゲハが遊びに来た。
今年初めての訪問である。ダイコンの花の周りを飛び回っている。早速作業の手を止めてスマホで撮影した。
ずっと羽ばたいているのでブレているかと思ったら案外きれいに撮れていた(画像は粗いが)。
パセリやニンジンを栽培しているので毎年キアゲハが来てそれらに卵を産み付ける。
キアゲハの食草はセリ科の植物なので、まさにパセリやニンジンの葉は彼らにはうってつけ。
農薬がかかってないから安心して食べている(と思う)。
キャベツを食い荒らすモンシロチョウの幼虫、アオムシは、「ゴメン」といってつまんでしまうが、キアゲハの幼虫はそのままにしておくことが多い。
えこひいきしているわけではないのだが、被害はそれほど大きくはならないのだ。
ニンジンは本体が大きく育っていれば葉を食べられても問題なし、パセリはそんなにたくさん食べるわけではないので、キアゲハにかじられても"ま、これくらいならいいか"となる。
アオムシ君、ごめん!
そんなわけで毎年結構たくさんのキアゲハの幼虫が順調に育ち、どこかでさなぎとなりやがて羽化して飛び立っていく。
ひょっとしたら今日畑に飛んできた一頭はイノッチファームのパセリを食べて育ったキアゲハかもしれない。
そういえば去年の秋ごろ、大きく育った幼虫をつついてあの臭い匂いを出させて遊んだことを思い出した。
ひょっとしたらその時の一頭が"お礼参り"に来たのかも???。そんなことをあれこれ考えていたら、楽しくなってきた。
今年もまたあの鳥の糞のような幼虫が孵化し、パセリを食べながら少しずつ大きく育っていく。
緑と黒のシマシマ模様に黄色い点々、惚れ惚れするほど見事な配色!成虫も美しい羽色だが、幼虫時の鮮やかさに軍配を上げたい。
柑橘系の木がないのでナミアゲハは来ないが、キアゲハで十分楽しめる。
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イノッチファームでシェアリングネイチャー No.32〈自然の紋〉(2020.04.23)
イノッチファームでシェアリングネイチャー NO32
〈自然の紋〉
畑でネイチャーゲーム〈自然の紋〉をやってみた。
自然の中には面白い文様がたくさんあって、素材には事欠かない。
もちろん畑にある野菜や草花も立派な素材、よく見ると"紋"として使えそうなものがいっぱいあって選ぶのに苦労するほど。
"家紋"もそのほとんどが自然素材をデザイン化したもので、25,000種以上もあるという。我が家の紋は"丸に違い鷹の羽"。
今日は麦とカラスノエンドウを選んでチョット遊んでみた。
麦は右側だけ黒く塗り、白黒にしてみた。
禾(ノギ)はたくさんあるので数本書くにとどめた。
麦の家紋はないか調べてみたが見当たらない。稲や粟はあったのだが・・・。
もう一つはカラスノエンドウ。葉っぱと先端の蔓が面白いので、紋にしてみた。
この植物は外来種なので家紋に使われてはいない。
3方向に羽状複葉を並べ、巻きひげは波型にしてみた。自分だけの"紋"ができると、どこかに使ってみたくなる。
もっと面白い素材を探してイノッチファームの"家紋"を作ってみようと思う。
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イノッチファームでシェアリングネイチャー No.31〈カマキリ誕生〉(2020.04.21)
イノッチファームでシェアリングネイチャー NO31
〈カマキリ誕生〉
冬の間カマキリの卵をいっぱい集めておいた。
カマキリは肉食動物なので野菜を食べる虫を退治してくれる力強い農家の助っ人!
農薬を使わない畑では、手作業で虫を捕るしかないのでカマキリの援護射撃は大いに助かる。
【ちなみにカマキリの卵を卵嚢(らんのう)と呼んでいたが一般的には卵鞘(らんしょう)と呼ぶそうだ。
卵嚢は両生類や巻貝、軟体動物などの 卵を守る強靭な袋状のものを指し、カマキリの卵をそう呼ぶこともある。】
いつ孵化するのだろうと畑に行くたびにかごを覗いていたら今日やっとその日が来た。
すでに卵鞘から出て歩き回っているもの、今まさに出ようとしているもの、たたんでいた足を伸ばそうとしているもの、ざっと数えて 30 匹くらい のコカマキリが誕生していた。
卵から出てくるのを見たのは初めてで、誕生の様子をジックリ見せてもらった。
まず頭が出てくる、体を左右にクネクネさせながら少しずつ全身を出す(この光景はチンアナゴを見ているようだった)、全身が出たところでたたんでいた足を伸ばし、すぐに歩き始める。
体調は12~13mmほど。小さくても精悍な面構えは立派なカマキリ、触ろうとチョッカイ出すと"蟷螂之斧"を振り上げて威嚇してくる。何とも頼もしい限りだ。
これからイノッチファームの番人となって野菜を食い荒らす虫たちを次々に捕まえて食べてくれるはず。
頼もしい番人の誕生を祝って、今日は久しぶりにビールで乾杯!
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イノッチファームでシェアリングネイチャー No.30〈春を食す〉(2020.04.19)
イノッチファームでシェアリングネイチャー NO30
〈春を食す〉
今日は畑で天ぷらをした。
材料は全て畑にあった野草や木の若葉。
左から順に、柿の葉、アケビ、カラスノエンドウ、タラの芽、ヨモギ、タンポポ。
「えーっ、ホントに食べられるの?」と疑っているお客さんがいたので、スマホ で野草の天ぷらを検索。
「ほらね、ちゃんと食べられるでしょ」と安心させてから一種類ずつ順に揚げていき、そばから食べていく。
美味しさだけを追求し、人工的に交配を重ねてきた軟弱な野菜とは違って、したたかに生き抜いてきた野草の味は濃い!
人の手を借りずとも、自らのウチに蓄えた生きるエネルギーが春の日差しをいっぱいに浴びて若い葉や芽、花に凝縮している。
まさにその瞬間をいただくわけだから、ホウレンソウを食べたポパイのように体中に力がみなぎる(ような気持ちになる)。
最近の野菜は味が薄いとよく聞く。
ニンジンもピーマンもキュウリもトマトも昔のようなクセのある味がせず、水っぽくてやたらと甘い。
たまには、過酷な環境の中でも逞しく育った少し苦み走った野草を食べて、体に溜まった毒を掃除するのもいいかもしれない。
冬眠明けのクマのように(^O^)
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イノッチファームでシェアリングネイチャー No.29〈大事なのは見えない部分〉(2020.04.17)
イノッチファームでシェアリングネイチャー NO29
〈大事なのは見えない部分〉
植木鉢に蒔いておいた"サンチュ"をポリポットに植え替えた。
鉢から全部一輪車の中に出して一つずつ植え替える結構面倒な作業だ。
やっと本葉が出始めた幼苗を根が千切れないように、葉を傷めないように優しく優しく植え替える。
もう少し大きくなれば直に畑に植えてもいいのだが、こんな小さい苗では乳飲み子をいきなり世間に放り出すようで、風や雨で簡単に傷めつけられ根付く前に万事休すとなってしまう。
過保護になるのは承知の上で、ここはポットで育苗してから定植するという方法をとる。
苗は双葉の間から本葉が一枚やっと出てきた頃だが、根を見てビックリ!
植木鉢の底までビッシリ伸びて、さらに行き場がなくなった根は横にも伸びだしている。
地上に出ている葉の部分はやっと背丈が2㎝ほどになったばかりなのに、見えない根の部分は優に20㎝を超えている。
こんなに小さく、か弱く見える苗だが、その下には見える部分の10倍以上の根が力強く逞しく縦横無尽に鉢の中を張り巡り、地上部を支えている。
これだけの根があるからこんな幼苗でもしっかりと 大地に立てるのだ。
"砂漠が美しいのはどこかに井戸を隠しているからだ"と星の王子様は言ったが、本当に大事なものは目に見えない。
見えてる部分にしか目が向かないと、見えない部分(本質)がないものとして見えてこなくなってしまう。
土の下にある"根"がどんな状態にあるのか、何を求めどこに伸びようとしているのか、自分自身の"根っこ"も時々見つめなおして大事なものを見失わないようにしていきたいと思う。
もちろん、根っこがあればの話だが・・
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西澤代表理事からのメッセージ「コロナに負けるな」
当協会代表理事、西澤信雄から文筆家らしく「詩」でメッセージが届きました。
新型コロナウイルス感染の拡大と防止対策のために、世界中でいつもと違う生活を強いられている人々がいます。日本ももちろんそうです。
シェアリングネイチャーの仲間たちが、全国各地で一緒に楽しい自然遊びを楽しんだ子どもたちとご家族、そして、これから出会うであろう人々とともに、また「自然を心から楽しめる日」が来ることを信じて、仲間たちととともに前を向いて、いまこのときに向き合っていきたいと思います。
「コロナに負けるな」
西澤信雄
(公益社団法人日本シェアリングネイチャー協会 代表理事)
町から人がいなくなった
周りから仲間がいなくなった
でも
空は青い、山は緑だ
鳥が歌い、花が咲く
川は流れ、海は光る
こんな時こそ
目をつむり、音をいっぱい聞こう
両手を広げて、風を楽しもう
大きく息を吸って、心を感じよう
目を見開き、自然を見よう
そして
ベランダの花と話せ
庭の木々と明日を語れ
小さな自然の命を体いっぱい感じよう
大きな自然の魂を心いっぱい感じよう
またきっと、仲間と一緒に
自然を心から楽しめる日が来る
必ずやってくる
コロナに負けるな
イノッチファームでシェアリングネイチャー No.28〈人はなぜ穴を掘るのか?〉(2020.04.16)
イノッチファームでシェアリングネイチャー NO28
〈人はなぜ穴を掘るのか?〉
孫たちが畑に来ると必ずする遊び、"穴掘り"。丁度一週間前に掘った穴をそのままにし今日は続きを掘った。
前回は50㎝ほどの穴が今日は1mほどまでに深くなった。
2年生が掘り上げる土の量は大したことないが、途中から助っ人に入った女子高生が掘ると見る見る穴が深くなる。
どの程度の深さまでなら穴から出られるかそのたびに挑戦している。
窪みは使っちゃダメとか、階段は使っちゃダメとか彼らなりにルールを決めて挑戦している。そのうち、畑にある資材を使って穴をふさぎ屋根にして完全に蓋をしてしまった。
"おじいちゃん、もっと真っ暗にしてよ"とどうやら穴倉での秘密めいた暗闇体験をご所望のようだ。
トタンやビニルシート、ベニヤ板などをどんどん乗せて暗くしてやったら大喜び!穴の中からはしゃぎ回る声が聞こえてきた。
それしても人はなぜ穴を掘るんだろうとふと考えてしまう。
海に行けばなぜか砂浜を掘るし掘った砂で山を作る。
大昔、洞窟やほら穴に住んでいた頃の名残りなのだろうか?
あるいは、掘ることで食料を得た記憶が甦るのだろうか?
木があれば登るし、川があれば石ころをひっくり返す。
赤ちゃんは何でも口に入れて確かめる。
子どもの無心な遊びや行動にはかって生きるために先祖がしてきたさまざまな行動がDNAに組み込まれているのかもしれない。
ムム、なんだかムズムズしてきたぞ!
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イノッチファームでシェアリングネイチャー No.27〈雨乞い〉(2020.04.12)
イノッチファームでシェアリングネイチャー NO26
〈雨乞い〉
ここ10日ばかり雨が降らず、畑はカラッカラのパッサパサ!
少し強い風が吹くと土ぼこりが舞って靄がかかったようになってしまう。
目に土が入り、作業するのも大変になる。
でも、時期が来ればタネを蒔かなければならず、蒔いた後の水やりがこれまた一苦労!
イノッチファームのように狭い畑なら何度かジョウロで水やりをすればよいが、プロの農家はとてもそんなことはできず、ひたすら雨が降るのを待つしかない。
タネの発芽には適当な温度と水が必要なので、雨が降らなければ人為的に水をやるしかない。
こんな乾いた土では朝水やりしても午後にはもう乾いてしまうので一日2度の水やりが必要になる。
芽が出て、少し大きくなれば水やりの心配はなくなるが、とにかく発芽するまでは気が許せない。
当たり前のことだが、植物にとって太陽はもちろんのこと水はなくてはならないものなのだ。
晴れの日、雨の日、時には風の日や雪の日、自然の恩恵を受けて植物は育ち、その植物をいただいて私たちの体ができる。
だから、太陽は勿論、"雨"もありがたい天からの恵みなのだ。
畑には500l入る雨水タンクがあるが底をつき始めている。
そろそろ降ってもらわないと・・・・と、願いが通じたのか何気なく外を見たら雨の音がしてきた!
明日はどうやら本降りになるらしい。雨水タンクがまたいっぱいになってくれるかな?
それにしても、この晴天続きの中、ネギや麦、スナップエンドウは水もやらないのにこの元気、植物の旺盛な生命力に感嘆するしかない。
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