5年前、コロナが始まる前、当時3歳だった長男と歩く保育園への道すがら、毎朝のお約束になっていたのが、チクチク葉っぱへのご挨拶。
柔らかい葉っぱに、チクチクと尖った葉っぱが混ざった不思議な木。やっぱりチクチクしてる落ち葉を触って「ちくちく!」と毎朝確認。雨でも確認!
そっと手に持ったチクチクを、ときには保育園まで大事大事に持って行って、先生に報告。下駄箱の中に置いておこうとするのですが、ちょっと痛めの「チクチク」なので、保育園に置いておくのは申し訳なく、昆虫観察カップにいれて、仕事中持ち歩いていました。
コロナが明けて3歳になった次男は、チクチク葉っぱよりも「ふわふわ」にこだわりを発揮。刈られる運命にある道端のネコジャラシ(エノコログサ)を見つけたら、「ふわふわ」と言ってるらしき言葉を発してから、ぎゅっと握って、ぐいっと抜いて、だいじだいじに持ち帰ります。
そして、おうちに着いたら、つぶつぶを解放!
つぶつぶバラバラ~。「あーあー」と言いつつ、箒でサッサッと集めるのが父の役目でございます。いつか玄関周りがエノコログサで覆われそうで心配です。
子どものおしゃべりが始まる頃から親子で楽しめる自然遊び〈自然のかさねことば〉。
〈自然のかさねことば〉は、感じたことと言葉とがつながる楽しいだけじゃない活動。
しゃべろうと頑張る子どもたちは、かさね言葉をどんどん吸収していきます。
わんわん、にゃーにゃー、ブーブーはもちろん、
ひらひら、びゅんびゅん、ぐるぐる、ぴょんぴょん…
どんぐりは、コロコロ♪
感じたことをかさねことばで表すと、その楽しいリズムがよりいっそう自然を面白くします。
言葉を使うことの楽しさ、伝わることの喜びを感じ、コミュニケーションの素地となるかもしれません。
イベントスタイルで遊ぶ時は、お題カードを用意してあげることが、ひらめきのきっかけになりますが、家族で楽しむ時は、自然発生な感じでok!お題カードもなくてもかまいません。
イベントスタイルで実施するときは下記を参考にしてください。
(1) 楽しむきっかけになるよう、かさねことばが1つ書かれたカードを1人に1枚配る
(2) 2~4人くらいのグループで、カードに書かれたかさねことばを探しながら、自然を散策する
(3) カードに書かれたもの以外の、かさねことばも見つけて、わかちあいながら楽しむ
おすすめは、保育園や幼稚園の送り迎えのちょっとした時間。
自然の見せる表情はさまざまです。日々楽しんでいると、巡りゆく季節と変わっていく自然の様子に気づくきっかけになります。
また一日の中でも変化はおもしろいです。
たとえば、暑さが和らいだ、秋の走りの今は、朝には朝顔が咲き誇りますが、一日花の閉じ始める頃には、サンジソウ(ハゼラン)がささやかに、でも花火のように綺麗に咲きます。
ちなみに夕方、「明日咲くぞ!」と、アサガオがグルグルの蕾をいっぱい付けているのもまた面白いです。次男も「ぐりゅぐりゅ」と言いながら、保育園のフェンスで、明日の朝を待つ「ぐるぐる」を一つずつ指差し確認しています。その数が日に日に減ってきていて、ちょっと寂しいです。
〈自然のかさねことば〉は、言葉の練習にもなるし、受け止め方もそれぞれ。子どもの成長を感じられるときがあったり、それに興味をもつのか〜と個性も見えてくるのも醍醐味です。
また自然の中にあるかさねことばは、五感を使うことで、さまざまな視点で気づけることも大切なポイント。
触ってわかる、チクチクやふわふわ。
聞いて気づく、カーカーとガーガーの違い。
よく見て見つける、ぐるぐる、ツンツン、こそこそも。
くんくん匂いを嗅いだら、スースーにも会えるかも。
自然は多様性に富んでいて、感じ方もそれぞれだから、この掛け算から広がる面白さはきっと無限大です。
夕方のお迎えの時間。
パパ、ママを待って遅くまで頑張ったお子さんと空を見上げてみてください。
あかあかとした夕焼け、
キラキラと輝く星、
煌々とひかる月…
今日も頑張ったねって、家族みんなに自然からのご褒美ですね。
公益社団法人日本シェアリングネイチャー協会
事務局次長・マーケティング部
フルタイムで働いていると、子どもが起きてる時間の半分くらいしか関われません。なので、保育園の送り迎えはたっぷり時間を取りたいと常々思っています。こうしたスキマ時間を楽しめるのは、ネイチャーゲームに出会えたからこそ。
「子育てがつらいものではなく、楽しいものになる。それはネイチャーゲームを知っていたから」「ネイチャーゲームのやり方や、あり方で、子育てが少し楽になった」などなど、仲間の言葉を噛みしめる日々です。
子育て世代にネイチャーゲーム。オススメです。