本物の自然体験は森や海に出かけて行かないと「できない」と思っていませんか?
じつは…近くの公園や園庭でも深い自然体験をすることができます。
ネイチャーゲームは、自然体験の少ない先生でも簡単にできるアクティビティの宝庫。
子どもたちと一緒に外へ出て、今日から自然の冒険仲間!
★学童期に伸びる“考える力・行動力”の基礎は、幼児期の感動体験の質と量が大きく影響します。★
少子化、都市化に加え、幼児期から、さまざまな習い事をする子も多く、最近の子どもたちには『三つの間(仲間・空間・時間)』がないといわれてます。家庭での外遊びの時間はこの20年あまりで激減しました。スマートフォンやタブレットを使った気軽にできるゲームの普及は、そのことに拍車をかけています。
外遊びを通して自然に触れ合い五感を使うこと、集団遊びのなかで人間関係の基礎をつくること、それらが今、幼稚園や保育園などに求められています。
一方、幼児期の自然体験の必要性を理解していても、日々の活動のなかではなかなか充分な体験を提供できない…という話もよく聞かれます。
雄大な自然がなくても、園庭や住宅街の小さな公園などで、深い自然体験はできます。五感を使うことで、身近な場所が大自然に変わり、多様な命を感じる感動体験の宝庫になる…それが『ネイチャーゲーム』です。
「自然体験」「自然教育」を行う…と、難しく考えなくても大丈夫。『ネイチャーゲーム』は、先生が子どもと一緒に自然のなかでたくさんの発見をして、ともに学べるようにつくられたプログラムです。
ネイチャーゲームの創始者ジョセフ・コーネルは「自然と接する最初の段階で、ハッと胸を打たれる体験、脳裏に焼きつく体験をすることが大切」といいます。「先生」「子ども」の垣根を取り外し、明日からは子どもたちの冒険仲間に!
この時期に良質な自然体験を行って「発見する喜び」や「試す確かめる体験」を持つこと。それは、好奇心や探究心を育み、科学的な見方や考え方の芽生えをつちかうなど、子どもの能力を大きく広げていきます。
自然の知識の伝達だけではなく、楽しく活動を行うなかで、さまざまな生きる力を育むようにつくられている。それが『ネイチャーゲーム』なのです。
●協力してつくる力
●楽しみながら考える力
●自然を観る力
●自然への愛着
●他者への配慮
自然体験を!といわれても、先生自身の自然体験がない…というケースもあります。でも、幼児期の子どもに自然体験を行う時にいちばん大切なことは、先生の自然に対する知識や経験量でも、すぐれた体力でもありません。子どもの気持ち・感性・気づきを受け止めること。そして、感動をわかちあう姿勢です。
ネイチャーゲームの特徴のひとつは、『フローラーニング』という手法<熱意を呼びおこす→感覚をとぎすます→自然を直接体験する→インスピレーションをわかちあう>での構成。自然の知識が少ない方でもすぐに行えるようにつくられた、優秀なプログラムです。
体験を重ねていくにしたがい、子ども自身が自然とのつきあい方を自ら学んでいく。先生に求められるのは、しっかりと寄り添うこと。新米先生も、明日からすぐに「自然の先生」。
“幼児教育の理念にも当てはまるともいわれています。
くらべる・見つける力を育む
〈同じものを見つけよう〉
概要?事前に、園庭など、体験を行う場所から一つずつ拾っておいた「葉っぱ」「木の実」「石」「枝」などの自然物を子どもたちに見せ、よく覚えてもらい周囲から同じものを探してくる活動です。
効果?「見つけたい」という意欲を引き出し、見つけることの楽しさを味わうアクティビティです。自然物を比べて観る力を養います。
色の違い・多様性を知る
〈森の色あわせ〉
概要?探す「色」を決め、その色と同じ色のものを自然のなかから探してきます。集めたものをみんなで見比べ、どこにあったどんなものなのかをシェアする活動です。
効果?自然の色の美しさに気づき、同じように見える色の微妙な違い、多様性を認識することができます。
※幼児教育パンフレット「見て見て、先生!」(デザイン:花平和子 文:伊東久枝 イラスト:井上みさお)をウェブ用に再構成しました。
※パンフレット版の送付が可能です。「ネイチャーゲーム普及ツールの取り寄せ」をご覧いただき、お気軽にお知らせください。