今後、事務系をはじめルーティンワークのほとんどがAIにとって代えられていくでしょう。では、どんな仕事が残るか?それは、「パターンにあてはまらない、人間味のようなものが必要な仕事」だと言われています。それと、異分野とコラボをして人と人をつなげ、新しい課題や目的を見出し解決していく力。この人と話すと楽しい、何か一緒にやりたいな、と感じさせる魅力もAIにはない〝人間味〟にあたるでしょう。
教育の分野でも、これまではテストや入試は文字と数字...つまり記号の世界が中心でした。学力が高い=「記号エリート」だったわけです。しかし今、いい学校を出ていい会社に行くんだという考えは、もう完全に崩壊しているのは周知の事実です。それに代わって、これからは「感覚・感性エリート」が求められてくる。今はまだ、「感覚や感性を生かした仕事」は多くはありませんが、今後増えてくるでしょう。私たちは今後、AIと共存していかなければなりません。「人間だけができることは何か?」それを見出す「力」が求められているんですね。
もちろん、ネイチャーゲームのように感覚をフルに使って「情報を得る」ことは、どんなにAIが発達しても人間にしかできない価値があります。ネイチャーゲームは〝人間味〟を増すためのトレーニングになるかもしれませんね。
日置先生への取材が終わった帰り道に考えた...。「ところで、ネイチャーゲームってAIにもできるの?」事務所に戻った編集部の面々は、179あるネイチャーゲームをひとつずつチェックしました。視覚や聴覚(もしかしたら嗅覚も)を使ったさがしものはAIにもできそうだし、〈ノーズ〉のようなヒントゲームはお手のものかもしれない。意外にもAIができるネイチャーゲームが多くてショックを受けましたが、しかし、見つけた!!おそらくAIが最も苦戦する「究極のネイチャーゲーム」(注:編集部調べ)。それが〈サイレントウォーク〉です!
【楽しみ方】
ペアになり、スタート地点からゴール地点までゆっくりと散歩をします。このときに、自分の心が動かされるような興味深い自然の姿や、感動的な美しい自然の風景を、相手とわかちあいます。ルールはひとつ「言葉や文字をつかわないこと」。
※情報誌「シェアリングネイチャーライフ」Vol.28 特集(デザイン:花平和子 取材・文:大武美緒子 編集:山田久美子、佐々木香織、水信亜衣)をウェブ用に再構成しました。
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