郵便局に行こうと外に出ると
パラパラ弱い雨が降り出しました。
いつもは自転車で行くのですが、
自転車はあきらめて傘をさして。
せっかくなので、
今日はちょっと意識を変えて
「雨を楽しむ」テーマで
歩いてみることにしました。
ビニール傘にあたる雨粒の音
「ぽつぽつ」ではないなぁ 全然ちがう
「チッチッ」でもない
「ばっばっ」かなぁ
音を表現するのって難しいなぁ
しばし静かに落ちてくる雨の音に耳を傾けました。
弱い雨だけど
あっという間に
乾いている所がなくなってきました。
どんどん乾いている所が減っていく
陣取り合戦みたい
乾燥軍劣勢、がんばれ!
喫茶店の日よけから滴る雫を見つけました。
ネコバスを待つトトロのように傘で雫を受けてみる。
「ばすばすばすっ」
これはいい音!
自然とトトロのように「にひっ」
とした顔になっちゃいます。
少し意識を変えただけで、
たいくつな郵便局までの移動が
なんとも充実した道のりになってきました。
そして、なぜか昔の記憶がふとよみがえってきました。
小学生低学年のころ、
突然の夕立、
駄菓子屋で雨宿り、
隣に住む2歳年上のおにいちゃんが、
すぐやむからと言ったのに、
急に真っ暗になった空が怖くなって、
猛烈な雨の中走って帰り、
家に着いた時に、
雨はやんでいたこ。
母親にも馬鹿だねぇと言われたこと。
懐かしい記憶です。
ふと目にした自転車のサドル。
じっと見てみると、
東京都
タコ
犬
伊豆半島
サングラスetc
見えてきた見えてきた!
軽トラックの荷台、
白いベルがいっぱいぶら下がってる。
大きなユリノキの下に入ってみました。
雨は落ちてこないので、
傘をたたむと、
葉っぱにあたる雨粒の音かな
今までとはちがう音が聞こえてきます。
面白いなぁ
そして
葉っぱかわいいなぁ
こうして水に映り込む景色も面白いね
反転した世界を覗いているようです。
よくドラマや映画の夜のシーンで
雨が降っていないのに、
地面が濡れているのは
わざと地面を濡らして
街灯などの光を反射させて
夜の雰囲気をつくる手法。
と、昔撮影の授業で習ったことを思い出します。
映画バック・トゥ・ザ・フューチャーで
デロリアンが時間を超えるシーンでも
地面濡れてたでしょ!?
マンホール脇にできた小さな水たまりを覗いてみると
すいこまれそうな深い深い灰色の空と
傘と
自分。
歩道のタイルの隙間に
力強く生きるコケを発見。
雨、うれしいんだろうなぁ
それにしても、すばらしいぷっくり感
触らずにはいられませんでした。
しつこくぷにぷにしてごめんね。
事務所下の満開のトランペット
この子たちも雨をよろこんでるはず。
事務所のエントランスに、
まだ雨に濡れてないエリアがありました。
乾燥軍、がんばってたんだなぁ。
事務所に到着。
お疲れ様でした。
今回歩いたのは車がひっきりなしに通る大通り。
いつもは自転車でササッと行って、ササッと帰ってくる道のり
でも
・ちょっと意識を変えてみる
・心の中に楽しむゆとりを持つ
をしてみただけで、
どっぷりと自然とつながった
おだやかな時間を過ごせました。
これって
きっと
生きていく上で
とても大切な時間
になるんじゃないかなぁ。
ネイチャーゲームやってると
自然と身につく感覚なのかもね。
楽しかった。
公益社団法人日本シェアリングネイチャー協会 事務局長
最近はどっぷりと深い自然よりも、都市と隣り合わせている自然の姿が好きになってきて、特に、コンクリートの割れ目でもたくましく生きる植物や、使われなくなった人工物を飲み込んでいくような自然の姿にうっとりしている。