それを解き明かし「発見」するのが科学。
「発見」という言葉、じつは英語のdiscoverの翻訳。いまや「何かをみつけた」というイメージが強いが、本来はカバーを“はがす”という意味。
世界的権威を持つ「ノーベル賞」の受賞者に送られるメダルの裏面に、この「発見」の本質が描かれているそうだ。その絵は、「科学の女神」が「自然の女神」のベールを外そうとしている。つまり、科学とは自然のベールを外すこと...らしい。それが「発見」。みつけた!より少し奥が深い。
西洋の文化の基盤をなすキリスト教では、自然natureは「天地創造の神」がつくったものであり、人間が食べ、生活していくすべての事物・現象は神がつくり与えてくれたものと考えられる。ただし、西洋人は私たちがいつも見ている「自然」は表面的なもので、神の思惑はもっと深いところにあると考えた。そこには確固とした法則があると。それを解き明かすのが「科学」なのだ。
ちなみにメダルの「自然の女神」の元になったと伝わるエジプトの女神「イシス」の神殿には
と刻まれているとか。
とは、日置先生訳。受賞者は、この神の領域に踏み込みベールを1枚めくった人なのだ。すごっ!
擬態や保護色など、昆虫や生きものたちの〝カモフラージュ〟を学ぶ人気のネイチャーゲームです。なぜこんな形をしているのだろう、どうしてこんな色をしているのだろう...その驚きや発見が、自然科学への興味を高めます。
【準備】
・ぬいぐるみや洗濯バサミなど、身の回りにある人工物(5?15個程度)
・細いロープ(10?20m)
【楽しみ方】
①地面にロープを置き、コースをつくる。ロープの向こう側に人工物を置く。このとき、人工物が葉や石などの下に完全に隠れないようにする。
②参加者をスタート地点に集めて、説明をする。
・ロープの向こう側に人工物が置かれている。
・一人ずつコースを歩きながら、静かに人工物の数を数える。
・人工物に触ったり、ロープの向こう側には入らない。
・「ゴール」にいるリーダーに人工物の数を伝える。
③活動をはじめ、リーダーはゴール地点で参加者の回答を聞く。
④全員が2回ずつ行ったあと、置いてあった人工物を集め、「見つけやすかったもの」「見つけにくかったもの」について話し合う。リーダーは、自然界の擬態や保護色について説明する。
*擬態や保護色について書かれた絵本なども市販されているので、上手に利用すると効果的です。
※情報誌「シェアリングネイチャーライフ」Vol.18 特集(デザイン:花平和子 編集:佐々木香織、水信亜衣 イラスト:井上みさお)をウェブ用に再構成しました。
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