ライフスタイル
人気のネイチャーゲーム〈とまり木〉その遊び方と魅力
ネイチャーゲーム創始者のジョセフ・コーネルは無類の野鳥好き。鳥を観察するだけでなく、もっと親しくなるために‥と考えたのが、この〈とまり木〉というネイチャーゲームです。
〈とまり木〉の楽しみ方
ジョセフ・コーネルの著書から
ネイチャーゲームの創始者である、ジョセフ・コーネルは現在も世界的に活躍する米国のナチュラリストです。コーネルの著書『シェアリングネイチャー 自然のよろこびをわかちあおう』から、この〈とまり木〉を考案したきっかけや、その楽しみ方を抜き出してみます。
――私はある話をきっかけに、このアクティビティを思いつきました。あれは、何年か前に誰かに聞いたか、どこかで読んだかしたものですが、その話によれば、バードウォッチャーには、遠きから観察して鳥の特徴や行動を観察する人と、もっと鳥と親しくなろうとする人の2つのタイプがあるそうです。そして鳥は、親しくしようとする人に対しては、自分のなかまと同じように考えて、できるだけ近くまでやって来ようとするのだそうです。
――そこで思いついたのが、毛布をかぶり、枝を持って立っていたらどうなるだろうか‥‥鳥が枝に止まらないだろうか、ということです。そこで私は、古い毛布と8つに枝分かれした木の枝を持って森の中を歩き回ったのです。鳥の声が聞こえてきたところに着くと腰をおろし、頭巾のように毛布をかぶってから、枝を動かさないようにして高く立て、口笛(注:鳥を呼び寄せるための口笛〈バードコーリング〉)を吹いてみました。すると、すぐにフィーッ、フィーッという声が近づいて来ました。(中略)近くの木の枝から、好奇心の強そうな2羽のゴジュウカラが飛んできました。(中略)すると、1羽が舞い降りてきて私の持っている枝の先に止まり、そのままそろそろと60cm近くの所まで降りてきて、毛布の影にかくれた私の顔をしげしげとのぞき込むではありませんか。
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コロナ禍でもできる〈とまり木〉 トライしてみよう
筆者も軽井沢の森の中でこの〈とまり木〉をやってみたことがあります。ネイチャーゲームの仲間と何人かで森に散らばり、それぞれが自分がいいと思う場所に座り、枝を持ってじっとしていました。
私の場合は、寄りかかっていた木から張り出す枝々には鳥が集まってきましたが自分が持っている枝に鳥が止まることはなく、ちょうど上の漫画のような状態でした(笑)‥‥でも仲間の枝には鳥が来たそうです。
「小さい鳥なのにビンビンと振動が伝わってきた」
と驚きに満ちた表情で話していました。
当協会が運営していた戸隠高原自然学校では夏休みの長期キャンプでこの〈とまり木〉をよくやったそうです。
子どもたちに毛布を配り、みんなで毛布をかぶって、ドキドキしながら‥「来たな来たな」って。
「鳥は来なかったけれど、息をひそめて、その場と同化しているところに感動をおぼえた‥」
なんて感想もあったそうです。
まだまだコロナ禍のこの秋冬、なかなか思いっきり自然あそびができないかもしれませんが、一人でやってみる(グループでやる場合も一人ひとりの距離がとれますね)、決して密にならずに、自然のなかに入って鳥を待つ‥このネイチャーゲームなら感染対策バッチリで出来そう(?!)‥そう思った方は、ぜひトライしてみてください。
※この〈とまり木〉の体験風景の写真が事務局の手元にありません。。もし写真をお持ちの方で提供してもいいよという方は、下記までお送りください。当協会のHPなど広報に使用させていただきます。
→送付先:sasaki@naturegame.or.jp(担当:佐々木)
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佐々木香織 ささき かおり
公益社団法人日本シェアリングネイチャー協会 スタッフ
広報出版事業と教材開発の担当をしています。コロナ禍で主にテレワークな日々‥一人息子は小学5年生。釣りが好きすぎる超アウトドア少年だったのに、コロナ自粛で一気にゲームに詳しすぎるインドア派に転身。環境が人をつくるんだな‥って、実感しています。
公益社団法人日本シェアリングネイチャー協会 スタッフ
広報出版事業と教材開発の担当をしています。コロナ禍で主にテレワークな日々‥一人息子は小学5年生。釣りが好きすぎる超アウトドア少年だったのに、コロナ自粛で一気にゲームに詳しすぎるインドア派に転身。環境が人をつくるんだな‥って、実感しています。