このネイチャーゲームを暮らしの中でやってみると・・・。
【やり方】
(1)撮りたいなと思う風景や自然のものの前で目を閉じて、心を落ち着かせます。
(2)3秒間対象物を見て、すぐに目を閉じます。ハッとするような美しさや意外な面白さを見つけることができます。
新緑の葉っぱに近寄ってパチリ!思いがけず、重なった部分が影絵のように浮かび上がった。美しい!近くの公園で。
旅行先で樹齢200年の木に出会った。「こんにちは」とあいさつをしてから一枚パチリ!人みたいなシルエットが浮かび上がり、「おう!」と返事が聞こえた。
庭の木のいちじく、実がだんだん大きくなってきた。近づいてパチリ!絵には描かずに自分の心の印画紙にしっかり焼き付けた。
イベントの下見で森に行った。鳥の声を追いかけて上を見上げたら、木々がこちらを見ていた。目を閉じてパチリ!一瞬のつもりが、しばらく見つめてしまった。
〈カメラゲーム〉は私のお気に入りの活動のひとつ。リーダー養成講座でこのネイチャーゲームを体験した時にペアになったKさんが書いてくれたカードは今でも大切に持っています。Kさんが書いてくれたのは木の幹から直接生えている一枚の葉っぱ。その葉っぱに虫食いの穴が空いていたところまで描写をしてくれました。リーダー養成講座の3日間で自然へのまなざしが鋭くなっていた私は、幹から直接葉っぱが出ていることに生命の力強さを感じ、その葉っぱが虫に食べられて他の生きものの役に立っているということに感動をしたので、それをKさんに見せたかったのです。カードを見せあいながら、Kさんとそんな話しをしたように思います。
その後、私の暮らしの中でたびたび〈カメラゲーム〉が登場します。自宅のベランダの花がきれいだなと思ったら、花に顔を近づけて目を閉じて心を静かにします。そして、パッと目を開いて3秒だけ花を見つめます。花びらにうぶ毛が生えていることや、血管のようにたくさんの筋がついていることや、色の美しさを発見することができます。暮らしの中で楽しむ時は、ペアをつくらず一人でやってみることが多いです。写真を撮って自分の心に焼き付けるだけで終わることもありますし、手帳に印象を書き写すこともあります。家族でペアになってやってみるのも楽しいかもしれませんね。
(佐々木香織/東京都)
※本記事は情報誌「ネイチャーゲームの森 vol.62」(2008年6月15日発行)より転載しています。
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