ネイチャーゲームの要素を加えて、楽しくゴミ問題について取り組みます。
コロナの影響で
まだ休校中の孫たち3人
(双子の2年生と年長)、
運動不足で
ストレス発散の場所もなく
兄弟げんかが
勃発しそうな雰囲気だったので
散歩に誘ってみました。
でも今日の散歩は
おじいちゃんのミッション付きです。
と伝えてから
スタートしました。
スタート直後は
歩道のない狭い道路なので、
車に注意しながら
1列で歩きます。
歩き始めはタバコの吸い殻が
たくさん落ちていました。
わずか100mぐらいで
すでに30個以上のゴミが
見つかりました。
その後、歩道がある場所に
入るとすぐに紙ゴミ発見!
続いてペットボトル、
ライター、
お菓子の包装紙など
大きめのゴミが
次々に見つかりした。
・・・・51,52,53・・・と
数えるのが追いつかないくらい
落ちていて、
年長のT君は
途中から数えるのを
やめてしまいました。
中でも一番驚いたゴミは、
車のバンパー部分!
事故車か単なる放置か分かりませんが、
こんなものを歩道に捨てられては
大迷惑ですね。
ゴミを探しているうちに
目が慣れてきたのでしょうか、
Yちゃんがカタツムリを発見!
他の2人も次々に見つけて
カタツムリを持ちながらの
ゴミ発見を続けました。
歩き始めて約20分、
おじいちゃんの畑に到着!
ここまでのゴミの数は
198個でした。
と誘導質問(?)をすると、
と優等生回答!
と、それぞれにトングとゴミ袋を渡しました。
と注意してから
早速ゴミ拾い開始です。
一見何もなさそうですが、
草むらの中や植え込みの中に
ゴミが隠れています。
子どもの低い目線で探すと
結構見つかります。
といいながら、
ドクダミの白い花の後ろに
タバコの吸い殻発見!
子どもの目はすごい!
ゴミ拾いをしていると通りがかりの方が、
「えらいねー」
「ありがとうね」
と声をかけてくれるので、
孫たちも競い合うようにして
拾っていました。
と、K君。
彼は〈カモフラージュ〉という
ネイチャーゲームが大好きです。
とおじいちゃん。
ゴミ拾いのご褒美にネイチャーゲームで
遊ぶ約束をしました。
ゴミ拾いを始めて約30分、
距離にして約500m。
拾ったゴミはこんなにありました。
みんなが拾ってくれたからきっと地球さんが喜んでくれてるよ。
ありがとうね
このゴミの中から一人5個ずつ隠すものを選んでください
と、拾ったゴミを使って
〈カモフラージュ〉をすることにしました。
範囲を決めて草むらの中に
各自5個のゴミを隠します。
隠し終わったら、
場所を交換して、
それぞれが隠した5個のゴミを探します。
YちゃんとT君は
すぐに5個見つけましたが、
Yちゃんが隠したゴミは
小さいものばかりだったので
K君はなかなか見つけられません。
なんとか4個までは
見つかりましたが、
最後の1個が
どうしても見つかりません。
隠した本人も
どこに隠したか覚えていません。
みんなでくまなく
探しても結局見つからず、
諦めることにしました。
と少し残念そうでしたが、
こんな風にして
見つからないまま
何年も放置されているゴミが
たくさんあることが
分かっただけでも収穫です。
帰り道、目が慣れたせいか、
といくつもゴミを
見つけていました。
SDGsなんて話しても
小学校低学年や
幼稚園児には
難しくて分かりません。
でも、ゴミを拾うことで、
少なくてもゴミを捨てる人間には
ならないだろうし、
繰り返し体験することで
ゴミが落ちてることを
“不自然”なのだと
思えるようになってくるでしょう。
その、“不自然”と思える感性こそ
未来を生きる子どもたちには
必要と思うのです。
2030年までの取り組みは
あと10年しかありません。
人間だけでなく
地球上のあらゆる生き物が
持続できる環境や社会にしていくには
一人一人の自覚が必要です。
小さな子どもたちにもできる
SDGsの取り組み、
大人自身の意識改革で
子どもも変わっていくのでは
ないでしょうか。
井上 満 いのうえ みつる
元 公益社団法人日本シェアリングネイチャー協会 常務理事
ネイチャーゲームの楽しさ、素晴らしさを一人でも多くの人に伝え、共に感動をわかちあいたい、そんな思いで実践をしています。自然の中にいるたくさんの命に直接触れ、命を実感できるような自然案内人をめざしていきたいと思います。