私を含め目かくしをした4人が一列に並び、
先頭の仲間の両手をもったネイチャーゲームリーダーが、
ゆっくりと引っ張り、歩を進めていく。
言葉少なに、でも、安心して、ついていけるようにと
私たちに優しい声をかけるリーダーが、
いろいろな提案を投げかけてきます。
太陽はどこにありますか?
日の光を感じられますか?
少し立ち止まって耳をすませましょう
足元の自然にふれてみましょう
風はどちらから吹いてきますか?
みなさんの右側にゆっくりと手を伸ばしてみてください・・・
最後に、それぞれに案内されて腰を下ろした場所で
ゆっくりとした時間を過ごす。
頬をなでる風、足元にしっとりと佇む草の葉っぱ、
鳥たちのさえずりが心地よく響きわたる空間。
なんとも贅沢な時間です。
リーダーの声がけに、
ゆっくりと目かくしを外します。
もったいないような気持ちもありながら、
でも、今いるこの心地よい場所は
いったいどんなところなのだろうというワクワクが止まらない。
一瞬、真っ白な世界に来てしまったかのような、
思っても見なかった眩しさに慣らしながら
ゆっくり目を開いていくと・・・
人は感覚を通して得られる知覚情報の80%以上を
視覚=目で見ることで得ていると言われています。
その視覚を使わず、あえて目にお休みしてもらうと
他の感覚がフル稼働。感覚が開かれていきます。
そんな目かくしすることで研ぎ澄まされる感覚を使って
自然を感じるネイチャーゲームの一つがこの〈目かくしイモ虫〉。
手順はこちら。
(2)バンダナで目かくしをして、前の人の肩に手をかけてイモ虫をつくる
(3)リーダーが誘導し自然を散策する
(4)最後に全員でゆっくりと目かくしをとる
(5)歩いてきた道を、目をあけてもう一度歩き、感じたことを共有する
<紹介したい自然とルート>
触ってほしいもの、聞いてほしいもの、においはどうかな、そして、どこで目を開こうか・・・こんなにもワクワクを詰め込める活動はなかなかありません。
その分、しっかりと下見をすることが大切です。
そして、目かくしをしての移動はいつもよりずっと時間がかかります。
紹介したい自然が決まってきたら、無理のないルートを組みましょう。
最後にどこで目を開くか、これも大切です。目かくしを外すそのときを、素敵な自然との出会う瞬間にしたいですね!
<目かくしについて>
目かくしは無理にしなくてもかまいません。
小さな子どもや、目かくしすることを躊躇う場合には、「目を閉じる」でもちろんOKです。小さな子どもは、目かくしをしていても、そーっと、隙間から周りの様子を見ようとするときもあります。
これは無理に止めなくてかまいません。大切なのは自然を感じることです。
目かくしが怖くて、自然を感じられなかったらもったいないですよね。
<実際に触ったり、座ったりして確認してこう>
ルートが決まったら、実際に、歩いたり、触ったり、座ったりしながら、一通り実際にルートを歩いてみて、危険がないかチェックすることをおすすめします。
棘のある植物がないか、足元の状態はどうか、穴が隠れていたりしないか、座る場所は斜めになってないか、など確認しておきましょう。
目かくし活動は本人が危険を回避しづらくなります。歩くのが早すぎたり、こわいなと思った瞬間には、前の人の肩から手を話していいよと伝えてあげてください。
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公益社団法人日本シェアリングネイチャー協会
事務局次長・マーケティング部
大学生でネイチャーゲームをはじめて、気づけばネイチャーゲーム歴は20年。ネイチャーゲームで身につけたスキルや心がまえに支えられながら「シェアリングネイチャーパパ」やってます。今の日々の楽しみは、空を見上げるのが好きな次男(2歳と3ヶ月)と一緒に、鳥を見つけては鳴き声を真似て遊ぶこと。今日も、「あーあー」って次男ガラスが、可愛い声で鳴いています。