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小中学生の自然体験
ゾウムシってどんなムシ?想像力をかき立てる〈ミステリーアニマル〉
リーダーの語りから、想像力を広げて楽しむ〈ミステリーアニマル〉 
〈ミステリーアニマル〉ってどんなネイチャーゲーム?

〈ミステリーアニマル〉では、リーダーがある生きものについて、ストーリー仕立てにして語り、参加者は語りで聞いた生きものの姿を想像して、絵に描いてみます。



〈ミステリーアニマル〉の楽しみ方

1)参加者を集めて、リーダーの話がはっきり聞こえる位置に座らせる

2)ルールを説明する。
  ①これからある生きものを探しに探検をする(話を聞いて想像すること)
  ②探検が終わったらレポートを描く(想像した生きものの絵を描くこと)

3)目を閉じてもらい、情景が目に浮かぶように話をする

4)話が終わったら、カードを配り想像した生きものの絵を描いてもらい、シェアする。

5)最後に生きものの名前を伝え、写真や絵を見せる。
   実際に見ることができれば、実物を見せたり、探しに行ったりする。

さぁ探検にでよう!

さぁここからは実際にリーダーが語る様子を聞いてみましょう!

どんな生きものか想像しながら、読んでみてください。


季節設定:8月~10

環境設定:平地から山地・緑地や里山のドングリの木があるところ。

留意点:生きものの特徴以外にもその生きものがいる環境や行動を想像できるよう話す




これから、「とってもおもしろい生きもの」を探すため林を探検します。みんなは目を閉じてよーくお話を聞きながら、探検ごっこを楽んで、見つけた生きものを想像しといてね。探検で見つかった生きものはあとでどんなだったか教えてよ!さーて、探検ごっこに出発。

わたしたちはドングリの林までやってきました。

大きなドングリの木の下まで来て、見上げるとドングリがいっぱいなってる。でも・・・秋になってないので、ドングリはまだきれいなみどり色だし、葉っぱもみどり色だよ。

おや!ドングリにへんなかっこうの生きものがいます。ドキドキ・・・探しているあれかな?

おやっ!ながーい口をやわらかそうなドングリにさしこんでるのが見えるぞ。

ほそくてながーい口をさしたまま、クルクル回ってるみたい。しばらくしたら、なが―い口がみんなドングリの中にはいっちゃった。でも、その生きものはドングリからながーい口をぬいて、枝を歩いて、木の幹の方へいっちゃった。なんーだ!何をするのか楽しみだったのに・・・。あ!ほかのドングリで同じ生きものが口を差したままぶらさがってるけど、動いてない。死んでるのかなあ?口が抜けなくなったとか?そんなのありか・・・。

今度は別のなかまが近くの木の幹をはってるぞ。よーく見えるから、観察してみよっと。

体の大きさは1センチくらいでうす茶色、ドングリみたいなかっこう。
なんと体と同じくらいの長さのほそーい口がついてるというかのびてる。まるでゾウさんの鼻っぽい。
その口のまんなかあたりからショッカクっぽいのがクキッと2本出てて、まるでアンテナみたいだ
ゾウさんの鼻みたいなほそながーい口のねもと近くにクリクリした黒い大きな目がついてるぞ。


「ドングリみたいな体で、ゾウさんの鼻のように長く、細長い口と大きな目の生きもの」

足は体のわりにしっかりしているなあ。123,・・・数えると6本ある。
足は3つに分かれたような形で体にちかいところは超太くて丈夫そうだ。
全部の足先に2つにわかれた小さなつめがついている。このつめがあれば、木にガシッとつかまることができそうだ。

ドングリに穴をあけている時はまるで車高をあげたトラクター車みたいだ。それも4輪じゃなく働く6輪の車って感じ。羽もめちゃくちゃかたそうでこれで飛べるかしら?飛んでるのみたーい。

    

あれ!口であけたドングリの穴におしりをあててるのがいるぞ。なにやってるのかな?

よーくみると、白いくだをその穴につっこんだ!わぁーさしてるさしてる。きっとたまごを産んでいるんだ。

わかったぞ・・・。たまごからかえった赤ちゃんはドングリの実を食べて育つんだ。
穴あけを途中でやめたなかまは赤ちゃんに食べさせるには気に入らなかったんだよ。

秋にドングリひろいに行くと穴のあいたドングリがいっぱいあったり、ひろってきておいておくと白い虫がいっぱい出てくるけど、あれってこの生きものの赤ちゃんだったみたい・・・。


ドングリの林での探検ごっこもそろそろおしまいです。では目を開けて一呼吸。

探してた生きものが見つかって良かった!忘れないうちにどんな生きものか書いてみよっか。

「とってもおもしろい生きもの」の名前は「コナラシギゾウムシ」と言います。


※ドングリはコナラという木で、口はゾウの鼻のようで細長いところはシギ(鳥)のくちばしに似ているからついた名前です。

どんな生きものに出会えたかな?

対象がどんなものであれ、好奇心が高まるほど、より多くの学びが得られるものです。

想像してある生きものを描き、最後に写真や実物を見せて、描いた絵と実際に 見比べることにより、その生きものの細部にまで関心を呼び起こすことができるのです。



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あ青山裕子さん5対7サイズ.jpg青山裕子 あおやま ゆうこ

ネイチャーゲームトレーナー
日本シェアリングネイチャー協会常務理事

ネイチャーゲーム事始めは我が子の幼稚園バスの待ち時間。
それから30年、多くの子どもたちからすてきな感性をもらい、冒険仲間として日々活動しています。ネイチャーゲームリーダー養成講座では主任講師を担当し、参加者の自然に対する好奇心や発見の楽しさが増していく場面を目の当りにでき、幸せを感じています。25年前から家族でヒノキ山の手入れをしながら、フィールドカメラで生きもの撮影を楽しんでいます。

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