ネイチャーゲームには、目的として「自然への気づき」、指導員の心がまえとして「わかちあい」、プログラムの考え方として「フローラーニング」という3つのキーワードがあります。この3つのキーワードを含む、ネイチャーゲームの奥底にある思想を「シェアリングネイチャーの理念」といいます。
シェアリングネイチャーの理念とは、「自然をともにわかちあおう」という考え方で、「直接的な自然体験を通して、自分を自然の一部ととらえ、生きることの歓びを共有することによって、自らの行動を内側から変化させること」です。
ネイチャーゲームの目的は「自然への気づき」です。「自然への気づき」とは、五感で自然を感じ、心と体で直接自然を体験することによって、自然と自分が、一体であることに気づくことです。
ネイチャーゲームでは、大人が子どもに一方的に知識を教えるよりも、大人も子どもも、ともに自然を感じ、自然から得た体験や感動をわかちあおうという姿勢を大切にしています。わかちあうことによって、お互いの自然体験が、相乗的な教育効果を生み出します。
参加者の心理状態や学習テーマに合わせて、個々のゲームを組み合わせる手法をフローラーニングと言います。フローラーニングには、カワウソ・カラス・クマ・イルカと呼ばれる4つの段階があります。指導者は、この各段階を組み合わせて、効果的な学習の流れをつくることができます。