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イノッチファームでシェアリングネイチャー No.127〈雨のイノッチファーム〉(2020.10.8)
イノッチファームでシェアリングネイチャー NO127
〈雨のイノッチファーム〉
朝から冷たい雨が降っている。
ベランダにある温度計は15 度、どおりで寒いはずだ。
急激な温度変化で体温調節が大 変、扇風機を片付け慌てて床暖をつけ た。
こんな日、農作業はできないので畑の様子を見に行く。昨日間引きしたダイ コンは"密"から解放されてノビノビと 葉を広げている。
それなりのダイコンに生長するには適した間隔が必要だ。間引きしたダイコンはおひたしや炒め物でいただく。
葉が柔らかいのでとってもおい しい。雨に打たれたコスモスはその重さでみんなお辞儀をし ている。
青空をバックに秋風に揺れている優雅な姿からは想像できないみすぼらしい姿、きっと見られたくなかったに違 いない。
トロロアオイは花を咲かせた後のタネの充実期、来年に備えて硬い鞘がたくさんの命を抱きかかえている。
さて、虫たちはどうしているかとあちこち探してみる。いつもなら人の気配を察していろんな虫が飛び出すのだが、今日は居留守のようだ。
ならばと借金取りのように隈なく探し回ると、いたいた。
シソの茎にしがみついているツチイナゴ、レモンバームの葉裏にはユウマダラエダシャク?、寒くて動けなくなったのだろうか、ジガバチはさながら修行僧のように冷たい雨に打たれていた。
急激な寒さで動きが鈍くな ってきた虫たちは、カメラを近づけてもじっとしている。
写真を撮るには好都合だが、本来の命の躍動が見られず寂しい限りだ。
野菜も花も虫たちも寒くても雨が降ってもじたばたせず、まるで悟ったかのように諦観している。見習わねば。
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