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イノッチファームでシェアリングネイチャー No.151〈火を燃やす〉(2020.11.27) (1)

イノッチファームでシェアリングネイチャー NO151

〈火を燃やす

畑で火を燃やした。「うん?火を燃やした?火は燃 えている状態を指すから、火を燃やすという表現はお かしいのでは!」と不思議に思って調べたら、特に問 題はなさそうなので、そのまま使うことにする。

収穫 を終えた夏野菜や枯れ草、剪定した枝などがたまった ので畑で燃やすことにした。完全に乾燥しきってない 草は水分を含んでいるので白い煙がもうもうと上が る。

消防署の指導が入らないかとヒヤヒヤしながら次 々に燃やす。

今でこそガスや電気での煮炊きが普通と なっているが、子どもの頃はご飯炊きも風呂沸かしも 全て直火だった。簡単な風呂沸かしは子どもの仕事だ った。登校前には庭で落ち葉を燃やし、その中に小石 を入れて温めたものを、カイロ代わりにポケットに入 れていた。"火"は日常の中に当たり前にあった。

昨日、年長さんと山で遊んだ後、一人 の男の子が近くにあった黒いものを指さ して、「あれ、なに?」と聞いてきた。 焚き火をした後の炭が残っていたのだ。

"そうか、この子たちは炭の存在を知ら ないんだ"と、改めて認識。当然、生の 火も見たことがないのだろう。"ほら、 手に持つと黒くなるでしょ、そしてこう やって葉っぱにこすると字が書けるよ" と見せてやる。

薪からガスへ、さらには I H へと変わっていき、子ども達は生の 火を見る機会がなくなってきている。小 学校の理科で燃焼の実験をするが、マッ チを擦れない子がたくさんいる。

日常生 活で必要ないものは生活の中からどんど ん消えていくので使えないのは当たり 前。

火をコントロールできない大人も増 えてきていて、"煙が目に染みる"とか "埋火"、"燃え尽きて灰になる"なん ていう言葉は実感を伴わず死語になって しまうのだろうか。

焼き芋を食べながら そんな他愛のないことを考えている。

▶PDF版をダウンロードする 2020.11.27 NO151 火を燃やす.pdf

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