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保育・幼児教育
0歳からの育児・自然遊びにこそ、シェアリングネイチャー!
自然遊びのプロに、0歳からできる自然体験のコツを教えてもらいました!
0歳、1歳、2歳の育児の中での感覚を研ぎ澄ませよう

ネイチャーゲームは様々な感覚を研ぎ澄ませ、自然との一体感を味わえる自然体験活動です。

この「様々な感覚を使う」ことは、子どもたちがこの世に生を受けた瞬間から大なり小なり、意識的・無意識的に使っています。

そして日々、その感覚が変化・成長していく時期でもあります。

〈音いくつ・ひとつだけ版〉

子どもたちは実に多くの音を聞いています。

雨上がり、ある1歳の親子は地面の水たまりに、最初はキャッキャと声を上げて手をつっこんだり、バシャと両足で飛び込んだりしていました。
次第に子どもがその水たまりのそばの木から落ちるしずくを眺めはじめました。しずくは落ちるたびに、ピチャンピチャンと音がします。
その音がするたびに、親子は顔を見合わせていました。
しずくを目でみているのと同時にちゃんと耳で音を聞いていたのです。親御さんは、お子さんに「音をよく聞いて」とは言っていませんでした。
でもその音を親子で楽しんでいるのが、傍でみていてもわかりました。



こどもが小さい時には、立ち止まったり、座ったりして、その音の方向に顔をむけてみましょう。その時「チュンチュンっていっているね」と親から声をかけてもいいでしょうし、何も言わず、その方向を指さして一緒に見つめるでもいいでしょう。

子どもたちが言葉を発しても発しなくてもいいのです。

大切なのは、その瞬間の音を「一緒に聞いているか」です。


画像4.jpgガサガサと音がする方向に手を伸ばします

教えるよりもわかちあおう は育児全般に使える

シェアリングネイチャーの関わり方のポイントに、「わかちあい」というキーワードがあります。自然の中だけでなく日常生活の中に、この時期の子どもたちにとって「感覚が研ぎ澄まされる」刺激がいっぱいあるのです。



画像2.jpg座ってから30分動かず

例えば、夕食のカレーの準備をしながら、ジャガイモを子どもたちに触らせます。
なでたり、こすったり、転がしたりしているでしょう。(笑)
ニンジンやタマネギとは触り心地が違います。この時に「どんな触り心地?」と聞いてもいいでしょう。子どもから言葉が返ってきたら、「そうだね、○○だね〜。」と繰り返すものひとつです。
子どもはおうちの方が答えた言葉を繰り返すかもしれません。感覚と言語をすり合わせている瞬間です。

一緒におうちの方もジャガイモを触ります。この「一緒に触る」も子どもの経験を分かちわかちあっている時間です。

〈フィールドパターン・ひとつだけ編〉

ジャガイモはマルっぽいでしょうか。細長でしょうか。
タマネギはマルっぽいでしょうか、ニンジンは?
家の中や玄関、庭やベランダにあるものの、マルを見つけに行きましょう。
たくさん見つけたマルは、大人からみたらマルではないかもしません。でもよいのです。この時期にお子さんが大好きなおうちの方と「マルらしきもの」を一緒に探した経験が、子どもの心にちゃんと積みあがっていきます。
何度も繰り返していうちに、ちゃんと「マルらしきもの」を探せるようになってくるのです。


子どもと過ごす育児という生活すべてが、体験活動になっています。

0歳からの自然体験は、「さぁ、今からネイチャーゲームをやりましょう」という時間ではなく、周りにある場、時間つまり日常すべてがシェアリングネイチャーの時間なのです。

そしてそのような気持ちで過ごしていると、育児がとても楽になってきます。


画像3.jpg

この木の触り心地は・・・?

おうちの方自身の心に静寂と安定を

そうはいっても、この時期は育児のみならず、仕事、家事などやることがたくさんあり、その中で子ども中心の日々を過ごすことになります。それはとても面白く、幸せな時間であると同時に、特に初めての育児の時は、大きなストレスを抱えることになってしまうのも事実です。

〈わたしの木 我が家編〉

我が家の近くのお寺に保護樹木のサクラの古木があります。
毎年春になると桜が満開になり、その枝先が伸びた道路の下を通って保育園に通うのが日課となっていました。花びらを拾い、葉の季節になっても、紅葉の季節になってもその下を通り、匂いや色を楽しんで朝晩通ったものです。
いつしか、この木は私たち親子にとって大切な〈わたしの木〉になり、保育園を卒園してからも、小学校入学、中学校入学、そして未曽有のコロナパンデミックの時期もこの木に会いにいっていました。
子どもの成長を見守ってくれた古木は今もその地にしっかりとあります。
(私有地などへは入らないように配慮しています)



乳幼児の育児時期だからこそ、家の中に閉じこもってしまうのではなく、子どもの散歩のためと子どもをダシにして、外出をしましょう。近くの公園、買い物に行く途中の路地、保育園までの行き来。家のまわりをグルっと回るだけでもいいのです。

ベビーカーを押しながら、思いっきりそして、ゆっくり深呼吸をしましょう。フーっと息を吐きだします。顔をぐっと上にあげて、空や雲をみましょう。

その時間は、子どものためだけでなく、おうちの方にとっても心が安らかになる大切な時間です。

シェアリングネイチャーの時間が、育児や仕事に少し疲れた心を柔らかくし、もっと子育てが楽しい、面白いとなってくるのを助けてくれるはずです。





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●ネイチャーゲームを体験したい方は
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 ▶︎講師依頼をして自分のイベントで実施する




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峯岸由美子 みねぎし ゆみこ

ネイチャーゲームトレーナー
一般社団法人遊心 代表理事

上野公園や都立公園などの都市部の公園や街中での生活につながる身近な自然でのシェアリングネイチャー活動をしています。特に0歳~3歳を対象とした親子自然遊び、未就学児~の探求型プログラムを得意とし、自然に不慣れな方でも心地よく、ネイチャーゲームがもつ「自然への気づき」を体験できるように心がけています。
ネイチャーゲーム入門講座、リスクマネジメント講習など活動に必要な学習も実践中。

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